パフォーマンスを大いに高める「オンライン商談」
今日は「オンライン商談の生産性を劇的に上げる7つの秘訣」についてお伝えします。
「行動量を増やせ!」という指示は営業組織の定番ですが、「1回の商談の生産性を上げる」ことを真剣に考えている営業は少ないようです。「オンライン商談」という手段は移動時間が削減されるだけでなく、パフォーマンスを大いに高めるポテンシャルを秘めています。
コロナウイルスの影響でオンライン商談が日常的に普及し、多くの営業が取り組むようになりました。オンライン商談では自分も相手も画面の前にいる状態にあるので、実はできることの選択肢が非常に多いのです。
まずは、オンライン商談で効果を上げるための7つの秘訣をご紹介します。
1
商談中のブレークアウトルーム
6割〜7割くらいの時間が経過した時点で、ブレイクアウトルームを設けてお客様に商談内容を検討していただきます。このアプローチを採用することで、商談のリードタイムが大幅に短縮されます。
2
チャットを使用したアンケート
メールでの情報共有と雑談をうまく組み合わせることで、自然な流れで質問をしたり、話題を振ったりすることができます。
3
リアルタイムでの資料送付&雑談
メールでの情報共有と雑談をうまく組み合わせることで、自然な流れで質問をしたり、話題を振ったりすることができます。
4
リアルタイム参加型議事録
メモアプリなどで情報を共有しながら、お客様と共同で議事録を作り上げる方法です。
5
提案書を共同作成
共同作成パワーポイントを編集モードで使用することで、お客様と一緒にリアルタイムで稟議を作成することができます。
6
手書きのホワイトボードの使用
リアルなミーティングをオンラインで再現し、議論を活性化させることができます。
7
5分前に切り上げて振り返り
複数人数の場合、お客様と個別の話をする場合や、社内での振り返りのために早めに終了することが効果的です。
これらの手法を採用することでお客様とのコミュニケーションを一段階上げることができます。
まずは「メラビアンの法則」を押さえよう
まず、営業活動のベースとなる考え方として、「メラビアンの法則」があります。「メラビアンの法則」とは、人と人とのコミュニケーションにおいて、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%のウエイトで影響を与えるという心理学上の法則の1つです。
お客様の視線や動きから何か別のことを考えているのかもしれないと感じることがありますよね。ただ、営業の多くは、この点に対してあまりにも気にしすぎるのではないかと感じます。
そこで重要なのが、目の前にお客様がいない状況で、言語情報のウエイトを上げなければならないという認識です。具体的には、お客様の表情ではなく、言っている内容に基づいて商談を組み立てることです。
お客様が感情で購買することがあるかもしれません。それを否定することなく、感情面でネガティブな影響を与えずに、オンライン商談でできる最大限の努力をするという考え方が大切です。
カギは商談中に「小さな喜び」を作ること
オンライン商談では、お客様の感情面を引き上げるためにどうすれば良いか、どうすればお客様に楽しんでいただけるかを考えましょう。
例えば、ちょっと面白そうな技術を披露すると、それによってお客様が興味を持ち、社内で使ってみようと考えるかもしれません。オンライン商談では、そのようにしてミーティングの中に小さな喜びを作っていくことが重要です。
「直接目の前にいるわけではないので、その場の空気感や雰囲気を感じることができない」とネガティブに考えず、現状の環境でどうやってお客様に楽しんでいただくかを考えましょう。
例えば商談中にブレークアウトルームをする、というのはほとんどの方が経験したことがないと思います。その他にもチャットでのアンケートなど、お客様が「これ、社内ミーティングでも使えるね」と思っていただけると良いと思います。また、このようなスタイルでオンライン商談を行えば、話しながら書いたり、考えたりする技術も自然と磨かれるでしょう。
「まずはやってみて、考える」ことを大切にする
このスキルは、社内でオンラインミーティングを行っている会社であれば、そこで試すことができます。リモートワークの環境などを活用し、オンラインで繋いでやることによって、お客様とのコミュニケーションを一段階上げることができます。
書きながら話す、または話しながら書く際に、完璧主義が邪魔をすることがよくあります。例えば、チャットでお客様のアンケートを取る時に、「選択肢の作り方を間違えたらどうしよう」とか、「答えてくれなかったらどうしよう」といった不安から、手が止まってしまうことがあります。
しかし、これは当社の経験則でもありますが、失うものは案外大したことがありません。例えば、チャットでアンケートを取るようなことを今までやったことがなくても、まずはやってみて、それから考えることが大切です。
当社のおすすめする方法は、関係が築かれていて、仲の良いお客様から試すことです。そうすると、取り組みへのハードルがぐっと下がります。
対面とオンラインの商談に本質的な違いはない
ポイントをまとめると、1つ目は言語情報のウエイトを大きくすること、2つ目は限られた環境の中でお客様に最大限楽しんでいただくこと、3つ目はハードルの低いところから試すことです。
実は今回の内容は、オンライン商談に限った話ではありません。今回の内容は対面の状況でも実践することができます。対面の商談でも言語化力は磨いた方がいいですし、限られた商談時間の中でちょっとでもお客様に楽しんでいただくことも重要です。新しいアイデアを思いついたらハードルの低いところから試すということも、対面の商談と一緒です。
つまり、オンライン商談だから特別というわけではないのです。創意工夫や改善の楽しさは、営業の根底にあります。日常的には、売上げ数字の達成が必要ですが、それだけではなく、この楽しさを感じていただきたいと思います。