組織に関係者が多い場合に受注率を上げるには

 
 

 こちらの画像は、組織の攻略関係者が多いときにどうやってそのキーパーソンにたどり着くかを図式化したものです。

決裁者以外へ送る資料には表紙をつけない

 
 

 なぜ決裁者に送るもの以外の提案書には表紙をつけない方がいいのかというと、提案書だけでジャッジされる要因を物理的に減らすためです。

 表紙がない提案書だと未完成な感じを受けますが、「表紙に〇〇のご提案」と書いてあったらすぐに関連する見積もりを見たくなります。
これがお客様の心理です。

 Yesの返事をもらえるだろうという場合は、さっさと見積もりを出せばいいと思います。
ただし、まだその感触が得られていないときに、早々とジャッジをされてしまうとあまりいいことが起こりません。

 そうすると温める期間が必要になってきます。
そのときに、資料に表紙をつけずにあえて未完成っぽい感じでお送りすることによって、突っ込みどころが生まれて議論されていくきっかけとなります。

議論される提案書とは

 
 

 ジャッジされずに議論がされていくとどんな提案書になってくのかご説明します。

 例えばこちらの画像の「初回」では、これまでとこれからについてどうしていきたいかということをヒアリングしましたよ、といった内容でスライドを1枚送っています。

 「5回目」には、これまで伺った要件整理がされています。

 「6回目」は、かなり要件が固まってきた頃にお客様の方から「そろそろ正式な見積もりをいただけませんか」と伝えられたときのものです。

 そうすると、一応金額感を伝えてはいたとしても「見積もりをフィックスするためにもう少し話をさせてください」というふうにコミュニケーションをとれるわけです。

10分電話でしっくり感を上げる

 今回の場合、初回訪問が8月5日、1次提案が8月7日、2次提案が8月10日、3次提案が8月11日で、17日間で6次提案まで出しています。

 そんなにたくさん提案できるものなんですか、と思われるかもしれませんが、10分の電話商談をフル活用をしています。

 2次提案と3次提案の間はスライドに直すと1枚半程度しかありませんが、その10分間の中でお客様と結構大事な会話をしているんです。

 この「10分の電話で大事な会話をする」ということを繰り返して、なるべく短いサイクルで提案の数を増やしていく。 そしてしっくり感を上げていく。

 ここまで来るとお客さんも自信を持って社内に上げることができます。

ダブルメール・トリプルメールについて

 
 

 いわゆる、法人相手の営業で相手が複数いらっしゃる場合は、Toで窓口の方、CCで関係者といったメールの送り方をされると思います。

 しかしこれだけですと、窓口以外の方がどう考えてるのかあまりわからない、ということが発生します。
オンライン商談が増えている昨今の環境では、その場でご発言がしきれないということは多々起こり得ます。

 そこで、To窓口・CC関係者というオフィシャルな流れのメールでのやりとりは続けつつ、アンオフィシャルな形でそれぞれの方に1人ずつメールを送るという方法をとります。

アンオフィシャルなメールの送り方

 オフィシャルなメールを先に送っておき、

 「先ほどの打ち合わせはオンラインで人数が多かったため、ご発言しづらい雰囲気があったかもしれないなと思っております。もし何かございましたら、気軽にご連絡いただければ幸いです」

 という内容のアンオフィシャルなメールをお送りします。

 そうすると「うちは担当の〇〇がいるから大丈夫ですよ」と返事がくることもあれば、個別にリアクションをくださる方もいらっしゃるわけです。
ここで、拾いきれなかった声を拾いにいく必要があります。

 個別に送るメールがマイナスな印象にならないのか、という部分に関しては、オフィシャルなメールに続いてアンオフィシャルな1対1のメールが送られてくると、それは飛び越すといったコミュニケーションではなく相手に配慮したコミュニケーションの一環、という流れになります。

 

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高橋浩一