社内の営業人材育成を推進したい

2025.01.22

お客様は「温度感のあるやりとり」を求めている

「売り込まれたくないお客様」にコンタクトを取る方法とは?

「売り込まれたくないお客様」にコンタクトを取るには?

お客様にコンタクトを取ることが難しいと感じている営業は多いようです。お客様にコンタクトを取る際に重要なのは「温度感」です。今回は「売り込まれたくないお客様」にコンタクトを取る方法についてお伝えします。

お客様が営業に求める3つのこと

今後、売り込む営業に対するお客様の嫌悪感はますます強まっていくでしょう。お客様が営業に求めることは、次の3つに集約されます。

  • ①「安全地帯」で情報収集をしたい
  • ②困ったときにはすぐに解決してほしい
  • ③ズレない対応をしてほしい

①「安全地帯」で情報収集をしたい

メールの最後に「面談お願いします。候補日は…」といった提案が歓迎されるのは、すでに温度感が高いお客様だけです。温度感が低い段階で単調にアポイントを要求するメールを送ってもほとんど読まれません。

そこで、メールにはお役立ち情報とともに「お客様固有の文脈」を持たせるようにしましょう。アクションを促す際は「もしよろしければどうぞ」というあくまで控えめな姿勢を心がけることが重要です。

②困ったときにはすぐに解決してほしい

弊社が実施した「お客様1万人調査」によると、お客様の7割が「1日以内の返信」と「2日以内の解決」を求めています。2日以内の解決は特に難しい課題です。そこで、「どのようなお悩みに、どのような解決策があるか」を社内でデータベース化し、全員が活用できるようにしましょう。お客様のお困りごとに応えやすい体制を作ることが重要です。

③ズレない対応をしてほしい

お客様が抱える課題に対して、多くの営業は「そのお困りごとには当社のサービスを…」と売り込みに走りがちです。しかし、そのように早合点してしまうと、お客様から「自社商品を売り込む営業」と見なされ、逆に距離を取られてしまいます。まずは「きちんと理解させてください」とお客様の課題をしっかりと理解する姿勢を示すことが重要です。

「温度感」を感じられるやりとりをしよう

BtoBマーケティングの世界においてはさまざまなノウハウや情報が書籍やSNSなどを通じて広まり、共有されています。その結果、どの会社も似たような手法を採用し、競合他社との差別化が難しくなってきています。例えば、最近では「お客様へのメール送信頻度は多くても問題ない」という考え方が広まり、どの企業もメールの送信件数や頻度を増やしている状況です。

しかし、お客様側は情報が溢れているため、自分のペースで検討したいという要望が強まっているようです。こうした状況から、営業本位の押し売り的な営業はますます難しくなっていくでしょう。

そこで、お客様が「売り込まれること」に抵抗を感じる場合、大事なキーワードは「人肌」や「ぬくもり」です。

無味乾燥なテンプレートをコピー&ペーストしただけのようなメールでは、反応が徐々に落ちてきているようです。そのため、何らかの形で「つながり」や「温度感」を感じさせるやり方が必要です。

例えば、会社のマーケティング・チームが一括でメールを送っている場合でも、営業が個人としてメールを送るだけで大きな変化があるはずです。実際、弊社も「買う側」として営業を受けることがありますが、会社からの一括送信メールは頻繁に届く一方で、個人からのメールはほとんど受け取りません。そのため、個人から送られるメールは良い意味で目立つのです。

ただし、個人から送ればそれで十分というわけではありません。そこに、以前のやり取りや文脈を含めることが重要です。例えば、「以前このようなお話をさせていただきましたよね」「御社であれば、このようなところがフィットするのではないでしょうか?」といったように気配りを感じさせる要素があることで、相手もメールを読んだ際にポジティブな感情を抱いてくれる可能性が生まれます。

組織全体で「ツール」を用意しよう

一方で、お客様は困った時に速やかに解決してほしいというニーズを持っています。「お客様1万人調査」の結果で7割の方が「1日以内の返信」と「2日以内の問題解決」を求めているとお伝えしましたが、2日以内にお客様の問題を解決するのは現実的には非常に高いハードルです。

そこで、個人プレーではなくチームプレーが求められます。具体的には「ツール」を組織全体で整え、対応できるようにすることが重要です。

その際、会社としてツールを整えても営業の多くがその使い方を知らなかったり、あるいはそもそもそのツールの存在を知らないということが意外に多いのです。そのため、ツールはクオリティよりも「使いやすいかどうか」「実際に使われるかどうか」という点が重要です。

よく使われるツールは自然と進化していきますが、使われないツールはやがて寂れてしまいます。だからこそ、現場の営業に喜ばれるようなツールを作る際には、まず「使われるかどうか」という視点を持って作成することが重要です。

「もしもシリーズ」でお客様の立場になりきろう

また、お客様のお困りごとに対してどれだけフィット感のある対応ができるかということも重要です。

お客様は「こういうことに困っています」「こういうことをやりたいです」「こういう状況なんです」ということを、普段からじっくり整理していることはほとんどありません。

買う側として悩みや要望、困りごとを誤解なく外部の会社に伝えるのは非常に難しいものです。だからこそ、営業の質問力やヒアリングのスキルといった「引き出す技術」が重要です。

「この人は、自分のことを分かってくれているな」という感覚をお客様に与えられるかどうかは最初の印象として極めて重要です。

そこでおすすめなのが「もしもシリーズ」というものです。この「もしもシリーズ」は、「もし自分がお客様の会社に転職してお客様の立場になったら、どのようにして成果を出すか」をケーススタディ形式で考えるものです。回答時間は短すぎると書ききれないし、長すぎると集中力が途切れるので7分程度に設定し、ちょうど全力で取り組めるようにすると良いでしょう。

このように「自分がもしお客様の立場だったらどうするか」を考えることで、お客様のお困りごとに対するサービス提供の精度が上がっていきます。

これからの時代、お客様の交渉力はどんどん高まっていきます。営業本位な売り方はますます難しくなっていくでしょう。逆に、本当に役に立ち、お客様に喜ばれ、成功をサポートできる人はそれほど困ることはないかもしれません。

しかし、特に営業の初期段階では、お客様のお役に立とうにもそもそもチャンスすらもらえないというケースもあるでしょう。そういった初期の段階においては、今回の記事でお伝えしたことを試してみてください。

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