2024.06.08

接戦におけるお客様の頭の中

今までロールプレイを数千回してきた中で、接戦商談になると、自社の提案に対して気になる点を聞いて、その壁を乗り越えるためのアプローチをする方は90~95%に上ります。

では残り5~10%の方は何をしているのでしょうか。 答えは「お客様の頭の中で何と何とか比べられているかを見る」です。

(1)何と何で比べられているかを想像する

スタートアップやベンチャーの世界で投資家の方に対し「弊社に競合相手はいません」と話すと、あまり価値を感じていただけないという話があります。  なぜなら、潜在的な競合を含めると、どこかに代わりとなるものを提供している会社があるはずだからです。 それが見える人は、潜在的に何と比べられているかを聞かれてもすぐに答えられます。 しかし、それが見えていない方は「うちのサービスはユニークなので競合がいません」と言ってしまいがちです。

これを営業の世界観に応用してみましょう。 例えば、競合との相見積もりのコンペだけではなく、一社提案の場合でも、お客様が保留するかどうか迷っているケースがあるとします。 そのお客様は、今来ている会社に頼むべきなのか、あるいは一から考え直すか、それとも内製(自社制作)かで迷っています。

そんな時、5~10%の接戦を力強く勝ち抜けられる方は、お客様の頭の中で何と何で比べているのを見ています。

ここで盲点になりやすいのが、当社の提案と競合の提案のポジです。 聞き方が難しく、深掘りすると競合相手を気に入る方向にくため、聞くこと自体がプラスにならないのではと感じる方がいるかもしれません。 ただ接戦であれば、ポジもきちんと聞いた上で対策を立てる必要があります。

競合相手のネガティブキャンペーンを商談の場ですると、やはりお客様からの印象もあまりよくないので、基本的におすすめしません。 ただし、お客様が自らおっしゃった時は聞き逃さないようにしましょう。 さらに言えば、もっと丁寧に深掘りすべきです。

(2)お客様の“断り方”もイメージする

この接線商談を勝ち抜ける方は自社を選んでもらうことだけでなく、最後にお客様が競合をどう断るかもイメージして商談を進めます。 つまり、お客様は断りやすい方がどちらなのかも考えています。 そこで自分の方に断りやすい結果が来てしまうのはよくありません。 ただ、他社を断る道筋が見えないと、もつれたまま勝負が決まらないため、どこかで気持ち良く「御社にお願いします」と答えていただくストーリーを考えていかなくてはなりません。

一番望ましいのは、その一言をお客様ご本人の口からおっしゃっていただくことです。 ただ、最後に上司を説得していただく必要がある場合もあります。 特にBtoB法人営業だと、そうするとどういうようなストーリーで上を説得してもらうのか考えなくてはなりません。 最後にどういったセリフで話を通してもらうのかまで含めて確認しないと、なかなかこの接線の勝率は上がりません。

(3)お客様の選ぶ・選ばないの境界線

境界線は、お客様が「持ち帰って考えます」と言ったときに「はい、お待ちしています」と言えるかです。 あるいは「持ち帰って考えます」と言われたときに次があるかどうかだと思います。 接線商談で「持ち帰って考えます」「社内で相談してみます」「検討してみます」「じっくり考えてみます」と言われた後にどう展開をするか、そこで個人的にどう思われているか、他社の状況なのかをうまく聞き出して次のアクションに紐付けるということが大事になってきます。

ポイントをまとめると、フラットに何と何で迷っているのかという構造で考えるかどうかが重要です。 例え競合がいなくとも、何かを比べているのだから、潜在的な競合まで含めた選択肢で考えられるかどうか、対立する選択肢があった時に、対立する選択肢のポジのポイントをどうやってうまく聞き出すかということが大切です。  そして接戦が決着するときには、コンペであれば競合を断っていただく、一社提供だったら社内を説得していただくという場面があるので、そのためのストーリーを考えておきましょう。

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