成果があがる営業組織を作りたい

2025.10.06

「お客様の心が動いた場面」は営業の想定とは異なることが多い

「お客様の心が動いた場面」を把握して組織の勝ちパターンを作ろう

ビジネスでぶつかる壁を突破するには?

ビジネスをしていると、壁にぶつかり施策が上手くいかないことがあります。そんな時に重要なのは「お客様の心が動くポイント」を知ることです。今回は「お客様の心が動くポイント」を把握してビジネスでぶつかる壁を突破する方法についてお伝えします。

「お客様の心が動いた場面」を把握しよう

営業の勝ちパターンを作るカギは「お客様の心が動いた場面」を正確に把握することです。「お客様の心が動いた場面」は、例えば以下のような場面が挙げられます。

「お客様の心が動いた場面」の例

  • 受注をいただけたとき
  • キーパーソンとのアポイントをいただけたとき
  • プレゼンの内容が響いたとき
  • 他社よりも優先して詳しい情報を教えていただけたとき

多くの営業は受注が決まった際に「なぜ発注いただけたのか」を聞いて終わりにしがちです。しかし、このタイミングで「お客様の心が動いた場面」についての情報を聞くことで、その後の営業活動において大事なヒントを得ることができます。

お客様に「何が心を動かしたのか」を聞く際は「理由」を聞いてから「場面」について聞くと効果的です。以下に具体例を示します。

他社には話していない特別な情報を提供していただいた場合

高橋

今回、なぜ当社にだけこのような情報を教えて頂けたのでしょうか?(理由)

お客様

御社はサービス提案だけでなく、会社目線で大事なことを提言してくれたので…

高橋

ありがとうございます。今後、さらにお役に立てるように伺いたいのですが、特にそれが感じられた場面はどのような場面でしたか?(場面)

お客様の心が動いた瞬間を聞くと、「そこが響いたのか!」という意外な発見が多いです。それを積み重ねていくと、お客様の心理をより深く理解できるようになります。

お客様の心が動いたポイントは事後的にしか確認できません。答えはお客様が持っていますが、お客様からそれを教えてくれるわけではないので、営業から確認する必要があります。

「お客様の心が動いた場面」は具体的な施策に繋がる

ビジネスをしていると、経営者であれ現場の人であれ、「やってみたけれど結果が出ない」「どう進めるべきかわからない」という壁にぶつかることがあります。そんなとき、立ち戻るべき「原点」が明確になっていれば、次の一手を見つけるのが容易になります。

ビジネスでは外部のヒントに頼っても継続的に成果を上げることは難しいです。例えば、「誰かにこう言われたから、試してみた」「本に書いてあったから、実践してみた」というアプローチは一時的には成果を上げるかもしれませんが、やがて壁にぶつかることになりがちです。なぜなら、外部のアドバイスやノウハウには「賞味期限」があるからです。

「賞味期限」がある外部の情報だけに頼り続けると、常に次のヒントを探し求めてさまよい続けることになりかねません。そのため、壁にぶつかったときに立ち戻るべき「原点」を作っておくことが大切です。それがあると、安定した心持ちで経営やマネジメントをすることができます。

では、その立ち戻るべき「原点」とはなんなのでしょうか。それが、「お客様の心が動いた場面」です。「お客様の心が動いた場面」を正確に把握し、それを基に戦略を組み立てることが勝ちパターンを作るカギとなります。

多くの経営者やマネジャーが「お客様の心が動いた場面」を活かしきれない理由として、「具体化の不足」が挙げられます。言葉や方向性としては間違っていないものの、それを具体的な行動や施策に落とし込むことができていないケースが多いのです。

例えば、「既存のお客様のリピート率が上がらない」という課題を考えてみましょう。この問題に対して、「お客様の満足度を上げれば、リピート率が改善するのではないか」と考えるのは正しいアプローチです。しかし、実際にお客様の満足度を上げる施策を講じても、期待したほどリピート率が向上しないことがあります。

この行き詰まりを打破するには、施策の再現性を上げる具体的なヒントをお客様からいただくことが重要です。そのために必要なのが「場面」という視点なのです。つまり、「何月何日の何時頃、どのような場面でお客様の心が動いたのか」という具体的な情報を把握するのです。この「場面」を具体的に把握することが、お客様の心を深く理解する第一歩となります。

お客様の声には「発見」と「感動」がある

以前、ある経営者の方から相談がありました。その方は「お客様の心が動いた場面」のヒアリングについて、「選択式のアンケートで答えてもらうのではダメなのですか?」と質問されました。この疑問に対して、弊社代表の高橋は「自由記入形式で書いていただくか、直接ヒアリングをした方が良いです」と答えました。

その理由は、経営者やマネジャーが「発見」と「感動」を伴う体験をすることが重要だからです。具体的には、「お客様の心はこんなところで動いていたのか!」という発見や、「ここが決め手だったのか!」という感動です。このような発見や感動が経営者やマネジャーの心を動かし、それが社内での取り組みを推進する原動力になるのです。

発見や感動をもたらしたお客様の声は単なるデータ以上の価値を持ちます。経営者やマネジャーが発見や感動を体験することで施策への思いが深まり、社内全体にその思いがしっかりと浸透するのです。

アンケートで項目を設定してお客様に回答してもらえば、集計することでそれなりのデータは得られるでしょう。しかし、そのデータから意外性のある洞察や深い気づきを得るのは難しいです。

重要なのは、発見や感動をもたらすようなお客様の声です。発見や感動をもたらすようなお客様の声を聞くことで、自分たちの心が大きく動きます。それがなければ、お客様の心を動かすような施策はなかなか生まれません。

自分たちの心が強く動くような体験がなければ、お客様の心を動かすことは難しいです。だからこそ、お客様の心が動いた場面については、できるだけ具体的で生々しいお客様の声を聞くことが重要です。

お客様の声を基に新しい施策を推進しよう

具体的で生々しいお客様の声を聞くには、誘導的な質問をしないようにする必要があります。例えば、「この場面はどうでしたか?」といったように特定の場面について聞くのではなく、フラットに問いかけることが重要です。

高橋

途中まで迷われていたと思いますが、弊社に発注しようと決められたのはどの場面だったのでしょうか?

こうした質問をすると、想像もしていなかったような意外な返答をされることが多いです。そして、こちらが「え、そんなところなの?」と驚くような答えが返ってきたとき、それは心が動かされる体験となります。そして、その体験が新しいアイデアを生み出すきっかけとなるのです。

このように、お客様の声をいただく際には、最初からシステマチックにデータ分析や集計をするのではなく、直接お客様の声を聞くことが重要です。

もちろん、すでに仮説が明確で、「この仮説を検証したい」という段階であれば、選択式のアンケートを用いて定量データを収集し、分析するのも良いでしょう。

しかし、「行き詰まりを感じている」「壁にぶつかっている」という状況であれば、その突破口を見つけるには「お客様の心が動いた場面」に関する情報が非常に有益です。

お客様の声を通じて「そんなところが決め手だったのか!」という発見や感動を体験することができます。それを経営者やマネジャーが体験することで、組織全体で新しい施策を力強く推進することができるのです。

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