社内の営業人材育成を推進したい

2025.07.17

ゴールを「受注」に設定すると営業の成果は上がりにくい

「もしもシリーズ」でお客様を成功に導こう

営業では「お客様の成功」に焦点をあてよう

営業で重要なのは「お客様の成功」に焦点をあてることです。「受注」をゴールにしていると、営業活動の中で出会う難局を乗り越えられないことがあります。今回は「お客様の成功」に焦点をあてた営業のアプローチについてお伝えします。

重要なのは「お客様の成功」に焦点をあてること

「誰が決定権を持っているのかが曖昧な商談」は非常に難易度が高いです。「これで役員の承認が得られますか?」と現場のお客様に尋ねても、確かな回答が得られないこともあります。その際、営業のゴールを「受注」に設定していると、このような壁を乗り越えることは難しくなります。そのため、ゴールは「受注」よりも先にある「お客様の成功」に置く必要があります。

弊社の「お客様1万人調査」では、商談の際に誰が決定権を持っているかが不明確なケースが多く見られました。具体的には、「3回以上そのような経験がある」と答えたお客様が25.3%、「1回から2回」が36.0%で、合計すると60%以上の方が該当しました。

これに関して、該当するお客様に具体的な状況を聞いたところ、「検討プロセス自体がまだ整わない状態での商談だった」という回答が23.5%、「『担当者で判断可能』か『上司の承認が必要』かが定まらず、念のため上司が参加した」という回答が22.9%でした。

「誰が決定権を持っているのかが曖昧な商談」は、BANT情報をヒアリングしても「まだ具体的に決まっていません」といった答えしか得られません。その状態で見積もりを提示しても、意思決定に至らずに失注することが多いです。

「投げたボールは手前で落ちる」ため、ゴールはできるだけ奥に設定しましょう。

  • ①「当社の提案に合意を得る」ことを目指して提案する → 合意に至らずに失注
  • ②「納品後のお客様の成功イメージ」を営業が描いて提案する → イメージがわかずに失注
  • ③「納品後のお客様の成功イメージ」をお客様と共に作り上げる → 受注に至る可能性が高まる

営業が「これなら役員の承認が得られるでしょうか?」と現場のお客様に確認しても、役員が意思決定をするための判断材料が整っていない場合もあります。その際、役員が「どう思う?」と現場のお客様に意見を求めたとき、現場の方たち全員が成功イメージに確信を持っているかどうかが意思決定に大きく影響します。

「どうすれば当社の提案に合意してもらえるだろうか?」と考える営業は受注率が頭打ちになりがちですが、「お客様が成功するには何が必要か?」を一緒に考え、共に作り上げる営業は強いです。自社の提案は、あくまでお客様の成功に向けた「手段の1つ」にすぎません。営業は今、「知的創造活動」の時代に突入しています。

お客様に「成功のイメージ」を持ってもらおう

ただし、まだ使用したことのない商品やサービスで成功をイメージすることは難しいです。そのため、自社の商品やサービスがお客様の成功にどのように貢献するのかを具体的に示すことが重要です。

例えば、お客様に「アナログで業務をしていて非効率だ」という課題があるとします。そこで、営業が業務を効率化するデジタルツールを提案するとします。しかし、お客様にそのツールを使った経験がなければ、「これを使えば業務が効率的になりますよ」と言われても、お客様としてはそれを完全に信じることは困難です。

そこで重要なのは、自社の商品やサービスを一旦脇に置いて、「もし私がお客様の立場だったら、このようにします」と伝えることです。

先ほどの例で言えば、自社のデジタルツールは一旦脇に置いて、次のように伝えるのです。

営業パーソン

今のお客様の業務で効率が良くない部分はここですね。もし私がお客様の立場だったら、まずは業務をこのように整理します。そして、この部分をこのようにして見直します。そうすることで、業務の効率化が可能です。

そのように伝えたところ、お客様から次のように言われるとします。

お客様

確かに、そうすれば効率が良くなりそうです。しかし、今は忙しくて、そのような改善に手が回らないのです。

そうしたら、次に「自社のサービスを使った場合のお客様の成功イメージ」を伝えるのです。

営業パーソン

お忙しい中で全てを回すのは難しいですよね。確かに、今ご説明したプロセスを現状のまま進めるとなると、少なくともお客様の業務の20%の時間を割く必要があります。しかし、当社のサービスを利用すれば、その業務にかかる時間を週に2時間程度に抑えられ、負担を大幅に軽減することができます。

このような説明であれば、お客様はそのインパクトを理解しやすくなります。「自分たちだけでやると負担が大きいが、このサービスを使えばその負担を4分の1に減らすことができるのか」と具体的なイメージが持てれば、お客様の購買意欲は上がります。

「もしもシリーズ」で営業組織を強化しよう

例えば、弊社では営業支援をしておりますので、ご相談をいただいた際には次のようにご説明します。

高橋

もし私が御社の営業企画チームの一員であれば、このように営業組織を強化します。しかし、通常これを実行しようとすると、フルタイムの社員を1人雇うのと同じくらいのコストがかかります。ですが、弊社がご支援させていただく場合、週に半日ほどで済みますし、コストもフルタイムの社員を1人雇うよりお得になります。

これを弊社では「もしもシリーズ」と呼んでいます。「もし私がお客様の立場だったら、このようにします」とお客様に伝えることで、具体的な成功のイメージを持っていただくのです。

弊社では月に2回、社内トレーニングを実施しており、そのうち1回は「もしもシリーズ」のケーススタディをしています。「もしもシリーズ」のトレーニングを実施することで、お客様に提供する価値が高まっていることを感じています。

重要なのは、「お客様に成功していただくこと」です。その際、お客様が「成功のイメージ」をありありと持てるようになると、意思決定をしていただきやすくなります。

TORiXでは、このような営業強化に役立つ情報を、
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