社内の営業人材育成を推進したい

2026.02.20

営業で早期決定を勝ち取るカギは「現場のお客様」にある

営業で「早期決定」を勝ち取る極意

営業で「早期決定」を勝ち取るには?

「早くお客様に決めていただきたい」と思う営業は多いです。お客様に早期に決定いただくには、現場のお客様を味方につけることが重要です。今回は「営業で『早期決定』を勝ち取る極意」についてお伝えします。

まずは「影響力のある人物」を把握しよう

今回は「お客様に早期に決定いただくために、提案活動をどう進めるべきか」についてお伝えします。

営業であれば、なるべく早くお客様から「御社にお願いします」という言葉をいただきたい。これは多くの営業に共通する思いです。その一方で、もつれてしまう案件もあります。それをどのように対処すべきかということなのですが、今回、購買担当者2,676人を対象とした調査の中で、非常にはっきりとした傾向が出てきました。

まず、データを見てみましょう。「あなたの会社で、発注先の決定において『実質的な』影響力があるのはどの役割・立場の方ですか」という質問で、6種類の人物を挙げています。そして、この中でどの人物が実質的に影響力があるかを尋ねました。

  • 現場の利用者
  • 社内推進者
  • 発注担当者
  • 予算の監督者
  • 決裁者への影響者
  • 最終決裁者

その上で、「あなたの会社の発注プロセスにおいて、発注先のベンダーを選ぶうえで実質的な影響力が最も大きいのはどこの段階ですか」という設問における5段階の購買プロセスの中で、一番「上流」で答えた方と一番「下流」で答えた方を比較しているのです。

具体的には、この設問では以下の5つの段階を挙げています。

  • 課題認識の段階
  • 情報収集の段階
  • 要件定義の段階
  • ベンダー比較の段階
  • 発注決定の段階

「課題認識の段階」というのは商談において一番最初の情報収集すら始める前の段階です。そして「発注決定の段階」というのは各社からの提案が出揃った後、最終的に議論をして決める段階ということです。このように上流で決まっているケースと下流で決まっているケースを比較したときに、かなり対照的な結果が出てきました。

どういうことかというと、「発注先の決定において影響力のある人物」を尋ねたときに、「課題認識の段階で決まっている」というお客様では、「現場の利用者」と「社内推進者」のスコアが非常に高かったのです。この2者でほぼ半分を占めています。

逆に、「発注決定の段階で決まっている」という方々においては、「決裁者への影響者」と「最終決裁者」でほぼ半分を占めています。両者はとても対照的です。6種類の人物を並べたときのトップ2が、きれいに違っていたのです。

これが何を意味するかというと、上流で決まるような案件というのは現場の利用者や社内推進者が非常に強い影響力を持っていてそのまま決まり、下流で決まるような案件は最終決裁者や決裁者への影響者が影響力を持っているということです。

そのため、「早期に決めていただきたい」となったときに、現場の利用者や社内推進者という、いわば現場側の方を巻き込んでいくことが欠かせないのです。

重要なのは「価格以外のポイント」

現場の利用者や社内推進者を味方につけて営業プロセスを進めようとする場合、長期戦にもつれこむとどんどん不利になります。最終段階に近づくと、役員や社長クラスの発言権が増していくため、そこで現場の意見が覆されてしまうこともよくあります。上流決着を狙いに行くなら、早期戦に適した方策が必要です。

逆に、あまりにも早い段階で社長や役員クラスを巻き込もうとしても、そこでの接触が有効でなく、なかなか決まらない場合もあることを心得ておかなければなりません。上位役職者の影響力が増してくるのは、購買プロセスの後半です。上位役職者へのアポイント調整は、現場を味方につけてから行うのが良いでしょう。

「上流決着案件」も「下流決着案件」も、費用対効果が最重要である点は変わりません。上流決着案件は、初期において「価格」のウェイトがやや小さい一方、中期・後期では「課題把握」や「スペック」の影響が大きくなります。上流決着を狙う場合、価格以外でも勝負できますが、費用対効果の訴求は必ずすることが重要です。

また、見逃せないのは、下流決着案件になると「価格が安いかどうか」のウェイトが検討初期から高いという点です。営業側からすれば、最初からお客様が価格を気にしている場合、最後までもつれる可能性が高くなります。ここで興味深いのは、下流決着案件の場合、お客様が「製品やサービスの性能」をそこまで重視していないという点です。

「価格以外の判断軸」を作ろう

案件が決まるタイミングが早いか遅いかを見分ける一つのパターンとして、価格に対する重要度合いというものがあります。これは何かというと、「検討初期」「検討中期」「検討後期」というふうに、それぞれの段階における判断軸を聞いたときに、一番下流で決まるパターンの回答者の間では「価格が安いかどうか」を初期の段階で気にする傾向が強いのです。実に10%を超えていました。

具体的には、検討初期の段階において「価格が他社より安いか」を最も重要視するというのが13.2%でした。一方、上流、つまり課題認識の段階で決めるというお客様においては「価格が他社より安いか」は8.7%ですから、明らかに価格についての重要度合いは下流で決まるパターンのお客様の方が強いということです。

裏を返すと、「価格以外の判断軸をいかに作っていけるか」ということです。例えば、「性能がニーズにマッチしているかどうか」「製品・サービスの品質・性能が優れているかどうか」といったことです。この辺は全般的に課題認識の段階で決めているお客様の方がスコアは少しずつ高く出ています。つまり、「値段や価格以外のポイントにおいて、いかにお客様を引きつけられるか」ということです。

「金額感」は早めに伝えておこう

「2,676人調査」を丹念に読み解いていくと、価格というのは大事でないわけではないのですが、費用対効果などに比べると明らかに重要度が落ちるということが言えます。

別の設問では、「早い段階で概算見積もりがほしい」という要望がありました。それを価格に対するお客様の姿勢と合わせて解釈すると、お客様は「いくらぐらいかかるかは早めに知っておきたいけれど、安いかどうかということにはそこまでこだわらない」と考えていると言うことができます。

もちろん、「安いかどうかには全くこだわらない」というわけではありませんが、その「こだわる度合い」としては費用対効果などに比べると場合によっては半分ぐらいに落ちるということです。

そのため、「とにかく早めに決着させたい」となったときのポイントは「価格以外のポイントで訴求する」ということです。そして、「概算でいくらぐらいかかるのかはなるべく早めにお伝えする」ことが重要です。

お客様と一緒に「価格以外」の判断軸を作ろう

しかし、実際には予算を提示したときに、お客様から価格について質問されることがあります。「もうちょっと安くなりませんか」といった話が出ることは現実にはあるのです。そのような場合、そこでそのまま価格についての議論を進めていこうとすると、どうしてもお客様からすると「安くなるかどうか」ということに関心が向きます。

一方で「安くなりませんか」と言われたときに、「御社ももちろん、トータルで費用対効果を判断されると思いますので」と価格以外の判断軸を深掘りしに行くことによって、価格以外の話題を深められるかどうかがポイントです。ある意味で「価格以外の判断軸を育てる」ということです。

価格以外の判断軸における会話の量が一定以上増えてくると、お客様としても様々な尺度が出てきます。そうすると、トータルの費用対効果で考えるときの材料が揃ってくるのです。

多くの営業は「安くなりませんか」と質問されたり、お客様が価格に関心を示し始めるとすぐに「いくらだったら決めてくれますか」といった話をしがちです。もちろん、「それは絶対にしない方が良い」ということではありませんが、お客様の判断軸が価格に寄り過ぎないように軌道修正することは非常に重要です。

「早期決着案件」では「課題の把握」も重要

早期決着案件の場合は、現場の利用者や社内推進者が影響力を持っているケースが多いわけです。そうなったら、その人たちにとっては「これで問題が解決できるんだ」ということを確信したいわけですから、現場の問題解決の議論を深めていく。また、「課題の把握」に対して感度が高いのも「早期決着案件」のお客様の特徴です。そのため、一緒に課題の分析や整理をするというアクションも有効でしょう。

一緒に課題を整理して、その課題に対する解像度をともに上げていく。そこに対して自社の製品・サービスがいかにお役に立てるのかということをお客様と徐々に詰めていくことが重要です。

ただし、「いくらかかるか」ということに関してあまりにも先延ばしにしすぎるとお客様の満足度は下がってしまいます。そのため、価格の概算は早めに提示しつつ、そこで一旦価格に話が行きかけたときに、ちゃんと落ち着いて価格以外の判断軸を育てていくことがポイントです。そして、現場の利用者や社内推進者が社内を動かしていけるようにサポートをしていくということです。

もちろん、最終決裁者や決裁者への影響者も重要です。下流で決着する案件になればなるほど、最終決裁者や決裁者への影響者のインパクトが大きくなります。

お客様と一緒に主導権を持って商談を進めよう

どこに発注するかということは現場の利用者や社内推進者が自分たちの独断で決めきれるわけではありません。しかし、「判断を上に委ねる」という方向になってくると少しもつれる気配がしてきます。

営業をしていると、よく「いや、ちょっと上層部の意向を聞いてみないと何とも言えません」とお客様に言われることがあります。ここで安易に「そしたら、ちょっと上層部に聞いてみてください」といった感じでお願いすると、とたんに主導権は上層部に移ってしまいます。そのため、ここで粘り強く現場の利用者や社内推進者と一緒に議論を継続していけるかどうかがポイントです。「社内の意見を聞いてみる」となったときに、下手にそのボールを手放してしまうと、手放した主導権が上層部に行ってしまい、もつれることになりかねないのです。

先ほどの「早めに見積もりを提示するのだけれども、価格以外の判断軸を育てていく」ということに加え、現場の利用者や社内推進者が社内での発言権を大きくしていけるようにサポートしていく。お客様が「上層部の意見を伺いたい」となっている時に、そのボールを丸ごと渡してしまうのではなく、ちゃんと現場の利用者と社内推進者が社内をグリップした状態になれるようにサポートをするということが重要です。

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