「二人三脚商談」で大事なポイント
一見するとこちらの提案に関係なくとも、お客様の関心事を深掘りして聞いた後は、こちらの話にも耳を傾けてくれるようになりますし、なぜか商談の温度感も上がります。
どんな人でも、「わかってほしい」という心理があります。それは目の前のお客様も同じです。まずは相手を理解することが大事です。
相手を理解することで、ズレを解消できるようになります。
すると、お客様のリアクションがそれでも薄くなるときは、「こちらに言えない本音があるとき」か「お客様自身の考えが、こちらの提案や話していることについてこれていないとき」に絞られます。そこで大事なのが「二人三脚」の考え方です。
「二人三脚商談」においては、一方的に話しすぎないことが非常に重要です。話しすぎた瞬間に、「ちょっと違うな」と感じたお客様の心は離れていきますし、考えが追いついていないお客様は「ひとまず後で考えよう」となります。 少し話したところで間を取り、相手に問いを投げます。ただし、「ご不明点はないですか」という問いは避けましょう。
「ご不明点はないですか」という質問は、「特に無いです」という答えを誘発しやすいです。 そのため、「二人三脚商談」では 以下のように聞くのが基本です。
「二人三脚商談」での聞き方
- 「他のお客様からはこういう声もお聞きしますが、御社ではどうですか」(条件付きオープン質問)
- 「AとBとではどちらに近いですか」(選択肢付きクローズドクエスチョン)
お客様が「特にありません」という薄いリアクションを返してくるとき、その直前の質問が「薄いリアクションを導きやすい聞き方」になっていないかに注意しましょう。あとは、お客様の意見を引き出しながら、相手のペースに合わせて、伴走しつつ一緒に考えていきます。それによりお客様の温度感も上がってきます。
以下の2つを念頭におけば「お客様の薄い反応」も怖くなくなります。
「お客様のリアクションが薄いとき」のポイント
- ①お客様との間にある「ズレ」を探り、丁寧に解消する
- ②お客様に寄り添って二人三脚で会話を進める

商談では「発見」を楽しもう
人の心というのは、バッテリーのようなものです。フル充電された100%の状態からでも、使えば使うほど減っていきます。当然、疲れてきます。バッテリー残量が低下すれば、パフォーマンスも落ちます。いわゆる「充電切れ」のようなものを起こしてしまうと、回復するのに時間がかかってしまうこともあります。
では、どのようなときにそのバッテリーの減りが早くなるのでしょうか。色々なパターンがありますが、「現実が思うようにならないとき」に人の心はバッテリーの減りは早くなります。
そうすると、反応が薄いお客様に対して「執着」が過度なレベルまでいってしまうと、自分も苦しくなってしまいます。とはいえ、何の「執着」も持たずに雑談をしていたら成果も出ません。そのため、ここのバランスの取り方が重要です。
人は「楽しいこと」では疲れにくい
そこで、心の持ち方として「楽しむ」という心の動きに注目をしましょう。基本的に楽しい状態や面白いと感じるときは、それほどバッテリーが減らないからです。極端なことを言うと、充電する行為にもなるかもしれません。
もちろん、商談というのは相手ありきですから、それほど思うようにいかないこともあります。そこで、どんなところに楽しみを見出していくかということですが、それはお客様と話をするときの「発見」という要素にあります。
発見というのは、「何か新しいことがわかる、見つかる」ということですが、それは相手に対して見つかることもありますし、自分に対して見つかることもあります。基本的に人の脳の仕組みというのは、何かを見つけたときに軽い興奮が起こるようになっています。生きていく上では刺激に対して反応しないと危険な目に合いますし、「何かが見つかる」ということは体の構造上良いことであるはずなのです。
「お客様の真の課題」に「発見をする楽しさ」がある
すると、商談や打ち合わせをするときに発見がある状態というのは、心の健康に非常に良いと言えます。そのため、お客様と商談や打ち合わせをする際には「発見を楽しむ」ということを土台に置くことが重要です。
もちろん商談が前進するということが大事ですし、当然ビジネスをやっている以上、「成果が伴ってなんぼ」というところはあります。そうなると、お客様と話をする場において「発見の楽しさ」と「商談を前進させる」ということを両立することが求められます。
これが何の発見もなく、ただ決まったルーティーンをこなして商談が前進するだけであれば、いくら売り上げが上がっても仕事が面白くないはずです。実際、全ての商談においてそのような新たな発見の楽しさがあるかというとそうではないかもしれませんが、「発見をする楽しさ」と「商談を進展させること」を両立させることは「まだお客様が気づいていない本当の課題とは何か」ということを一緒に考えるということでもあります。
「楽しさ」と「ビジネス」を両立させよう
弊社代表の高橋はリアクションが薄いお客様との商談においても無理にお客様のテンション高い状態にしようとか、リアクションをもらおうといったことはあまり考えません。高橋も仕事におけるコミュニケーションではそれほど感情の起伏が激しいタイプではありませんから、お客様との商談において無理に「盛り上げよう」とか「楽しい雰囲気にしよう」というふうにその場の雰囲気にコントロールを及ぼそうとはあまり考えません。
高橋の場合、そこでエネルギーを使おうとすると、バッテリーがどんどん減ってしまいます。例えば、無理に「口数が少ないお客様に喋ってもらおう」とか「商談が盛り上がらないから活発にさせよう」とすると、それが思い通りにならなければ人の心はどんどん消耗していきます。
では、高橋がどのようにしているかというと、表面上はお客様のリアクションが薄くても、「まだお客様に見えていないような課題を見つけにいく」ということをしているのです。そこで、核心質問や深堀り、価値訴求などをするのです。重要なことは、リアクションが薄いお客様に対して「リアクションを引き出すこと」が目的化してしまうと、疲れてしまうということです。
商談では「お客様の真の課題」にフォーカスしよう
まだお客様に見えていないような課題を見つけにいった結果として会話が活発になったり、お客様のリアクションが出てきたりするのはもちろん良いでしょう。大事なことは「自分が楽しい状態」と「商談がビジネスとしてしっかり前進している状態」を両立させることです。
「まだ見えていないお客様の真の課題を発見しにいくこと」というふうに商談を定義すれば、やっていてもそれなりの高揚感は絶対に出てきますし、さらにそれは商談を進展させることにも繋がります。そうすると、自然と提案も響きやすいです。
極端に言えば、「プレゼンを上手くやろう」ということもあまり意識しすぎないことが望ましいでしょう。もちろんきちんと説明はしますし、わかりやすく伝えるようにもしますが、思い通りにならない現実に対して自分が疲れてしまうということになると、何よりもその仕事をしていて楽しくなくなってしまいます。
バッテリーがなくなった状態で頑張り続けてしまうと、いつかどこかで心が折れてしまうこともあります。そのため、自分自身の心の健康とビジネスの成果をいい形で繋げていくことが重要です。それが試されるのが「リアクションが薄いお客様との商談」と言うこともできるでしょう。





