成果があがる営業組織を作りたい

2025.08.22

新規のお客様との関係構築は「お役立ち情報」がカギを握る

お客様との関係構築において重要な3つの段階とは?

お客様と深い関係を築くには?

営業においてお客様と深い関係を築くことは重要です。しかし、その具体的な方法までは理解されていないことがあります。今回はお客様との関係構築において重要なポイントについてお伝えします。

お客様との関係構築は「お役立ち情報」から

「お客様と関係を構築せよ」と言う営業マネジャーは多いです。しかし、その具体的な方法までは教えず、「行動量を増やせばお客様と関係を構築できる」としか言っていないケースは多いです。そこで、営業マネジャーは以下の点について指導するようにしましょう。

  • 関係構築の3段階
  • 関係構築エンジン
  • 具体的なメールや電話のやり方

「関係構築の3段階」は以下の通りです。  

  • ①存在を覚えて頂く
  • ②相互理解が深まる
  • ③大切な存在になる

①を無視し、いきなりアポイントを依頼しても返信は期待できません。ここで「とにかく大量行動」を教えると、結果的に「スルーされ続けて心が折れてしまう若手営業」が多く生まれてしまいます。

まだ関係が浅いお客様に対し、「当社はこういう会社です。お会いできませんか?」と大量にメールを送っても、返信率は下がり続け、打つ手がなくなっていきます。

そこでまず重要なのは、「お役立ち情報メール」から入ることです。純粋に見返りを求めず、お客様に役立つ情報を提供するのです。

例えば、アポイント依頼メールを2〜3回スルーされてしまうと、そのお客様には連絡しづらくなってしまいます。一方、見返りを求めない「お役立ち情報メール」であれば、何度でも継続的に送ることができます。

その際、営業マネジャーがメンバーに教えるべきことは以下の通りです。

  • 見返りを求めない「お役立ち情報メール」の文面と送るタイミング
  • 社内にある「お役立ち情報メール」の元ネタ
  • お客様から返信が来た際の「10分電話商談」の設定方法

これらを適切に実行することでお客様に負担をかけず、かつ営業もストレスなく継続してお客様にアプローチすることができます。

「焼畑農業的な大量行動」には「強靭なメンタル」と「スルーされても動じないこと」が求められます。一方で、「関係構築をしながらの大量行動」であれば、「関係構築エンジン」の回し方を教えるだけで、誰でも「良質な大量行動」をすることができます。また、そうすることで、提案段階に入った際には「良質な案件」になりやすいです。

「20回送っても喜ばれるメール」を送ろう

「お役立ち情報メール」を送る際には、「お客様がいくら受け取っても困らず、むしろ喜んでいただけるものはなにか?」という問いかけが重要です。

単純に売り込みのようなメールを送ってしまうとお客様も気持ち良くはありませんし、返信するかどうか迷われることもあります。そのため、関係構築の第1段階ではお客様目線を徹底し、「わざわざこんな情報を送ってくれてありがたい」と思ってもらえるような内容を目指すことが大切です。

具体的には、高橋は社内のメンバーに「お客様に20回送っても喜ばれるようなメールを作ってください」と言っています。というのも、本当に受け取って嬉しい内容であれば、20回受け取っても嬉しいはずだからです。

このような情報提供は個人の努力で行うことも可能ですが、それだけではどこかで限界がきます。そのため、お役立ち情報の提供は組織全体で取り組むことがおすすめです。情報の素材やメール内容の作成を会社がサポートすることで、営業も効率的に活動することができます。

弊社は商談の場でお客様にお会いすると、「いつもありがとうございます」と感謝の言葉をいただくことがあります。それは、日頃から頻繁にお役立ち情報を提供することで、お客様に弊社の存在を価値あるものと感じて頂いているからです。

お客様に役立つヒアリングをしよう

ただし、一方的に情報を送っているだけでは、さらに深い関係を築くことはできません。ここで必要になってくるのがコミュニケーションの往復です。この段階が第2段階の「相互理解が深まる」であり、ここではやり取りする情報の質と量がカギとなります。

お客様から情報をいただくことも重要です。例えば、BANT情報(予算、決裁者、ニーズ、タイミング)は営業がお客様から聞くべき重要な情報です。

しかし、お客様が「こちらが情報を教えると、すぐに提案されそうでまだ早い」と警戒されていることもあります。そのため、目指すべきは「聞いても嫌がられない範囲の質問」です。

これは前述の「何回送っても喜ばれる(嫌がられない)情報」と似た考え方で、例えば「やりたくても手がつけられていないこと」「解決に時間がかかっている問題」などが含まれます。要するに、お客様が取り組むべきだと思いながらも、解決に至っていない問題です。

お客様が「ずっと気になってはいるが、十分な検討時間が取れていない」「取り組んではいるが、解決に至っていない」ようなことは、営業がヒアリングをするだけでコーチング的な効果を生むことがあります。お客様は話をするだけで気づきを得たり、情報を整理できたりするのです。

このようなヒアリングであれば、お客様も営業からの質問を受け入れやすくなります。一方で、「予算はどうなっていますか?」「検討時期はいつ頃ですか?」といった営業目線の質問ばかりでは、お客様にとって気持ちの良い体験にはなりにくいでしょう。

「自己開示」は関係性の土台

さらに第2段階で重要なのは、情報を聞くだけではなく、営業からも「自己開示」をすることです。自己開示とは、自分の内面や本音をお客様に伝えることを指します。営業は人と人とのコミュニケーションです。営業がどんな人物なのかがわからなければ、お客様も営業との関係を築きにくくなります。

営業が誤解しがちな点のひとつに、自己開示のやり方があります。多くの方は自己紹介用のスライドを作成し、それを用いて自分を説明することが自己開示だと考えがちです。しかし、お客様の立場からすれば、そのような情報はずっと覚えていられるものではありません。

そこで、自己開示は会話の中で少しずつ伝えていくことが重要です。例えば、「この人にはこんな一面があるのか」「意外な側面を持っているのだな」とお客様が気づけるように、少しずつ自己開示をしていくことが大切です。

次に、第3段階の「大切な存在になる」で求められるのは「喜ばれるおせっかい」です。これは、お客様から具体的に求められてはいないものの、「喜んでもらえるかもしれない」「これはお客様のためになるかもしれない」と感じたことを自主的に提供することです。こういった行動はお客様のことを真剣に考えていなければできませんし、第2段階でしっかりと情報を収集して信頼関係を築いていないと、ここまで踏み込むことは難しいです。

第3段階は、お客様との適切な関係があってこそ成り立つものです。第1段階、第2段階で土台を築いた上で、初めて第3段階の深い関係が可能になります。

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