営業マネジャーのスキルを上げたい

2025.07.23

営業における仮説には「2つの種類」がある

仮説思考力を高めるプロセスとは?

仮説思考力を高めるには?

営業ではよく「仮説を立てることが重要だ」と言われます。しかし、「仮説」という言葉は明確に定義されず曖昧な意味のまま使用されていることが多いです。今回は仮説思考力を高める際に重要なことについてお伝えします。

仮説思考で大事なのは「とにかく具体的に考える」こと

営業マネジャーの方からよく聞く悩みの1つに、「うちのメンバーには仮説を立てる力が足りない」というものがあります。

仮説という言葉は非常に抽象的で、「現時点での仮の答え」と説明すればそれまでですが、実際には「何に関する仮説なのか」「どのレベルの仮説が合格ラインなのか」といったことが明確にされていないことが多いのです。

そのため、仮説はどうしても曖昧で掴みどころのないものになりがちです。そこで重要なのは「とにかく具体的に考える」ということです。

仮説を「2種類」に分けよう

営業の場面で言えば、仮説には大きく2つの種類があります。1つ目は「お客様の課題に関する仮説」で、2つ目は「提案内容に関する仮説」です。この2つの仮説が混同されていることが多いため、まずはこの2つを明確に区別することが重要です。

「お客様の課題に関する仮説」についてですが、ここでは自社の商品やサービスは登場しません。自社の商品やサービスは一旦脇に置き、お客様に何が起こっているのかを考えます。

当然、私たちはお客様の会社に勤めているわけではないので、確実な事実を得ることは難しいです。そのため、「お客様の課題に関する仮説」は「おそらくこうした課題があるのではないか」という推測になります。

「提案内容に関する仮説」は、「この提案が刺さるかどうかはわからないが、まずはこれを提案してみよう」という現時点での仮の考えです。ここでは自社の商品やサービスが登場しますが、単なる商品紹介やサービス紹介では意味がありません。「それがなぜお客様の課題解決につながるのか」「どういう形でお客様の課題を解決できるのか」といったメッセージが求められます。

まず大前提として、定義が曖昧なままでは効果的な仮説を立てることは難しいため、この2種類の仮説を明確に分けることから始めましょう。

カギを握るのは「マネジャーの仮説力」

次に、「仮説の教え方」です。先ほど「とにかく具体的に考える」ことが重要だと述べましたが、そのためには「具体例を見せること」「ワークシートを作ること」が大切です。

「具体例を見せること」について重要なのは「どのような仮説が良い仮説であるのか」を具体例で示すことです。よく、マネジャーは具体例を見せないまま若手に「仮説を立てろ」と指示します。しかし、具体例を見せずに「仮説を立てろ」と言われても、若手はどうしたらいいのかわかりません。極端な話、マネジャー自身が仮説を立てる力に欠けている場合、メンバーの仮説力も伸びません。

では、どのようにして「具体例」を見せるのかというと、2種類のアウトプットを見せることが必要です。

1つは「完成した仮説」です。「お客様の社内でこういう課題が起こっているのではないか」「この提案がお客様に刺さるのではないか」という仮説です。それは「提案がどのようにしてお客様の課題を解決し得るのか、またその理由は何か」というメッセージが含まれたものです。このように実際の「完成した仮説」を見せることで、メンバーがどのような仮説を作ればいいのかをイメージしやすくなります。

2つ目は「仮説を完成させるまでの思考プロセス」です。アナログであれデジタルであれ、仮説を構築するプロセスをしっかり記録し、メンバーに見せることが大切です。これにより、仮説がどのように導かれるのかを理解できるようになります。

メンバーの仮説力を高めるには、マネジャーの仮説力がカギを握ります。それには、まずマネジャー自身が仮説力を向上させることが必要です。

例えば商談に同行する際、忙しいマネジャーは事前にざっくりとどのような話をしたらいいかを考えはするものの、具体的にはシミュレーションしないまま臨むことが多いです。

しかし、そうではなく、商談に向かう前に「もし自分がメンバーの立場だったらどのように商談を進めるか」「どんなヒアリングをするのが適切か」といった脳内シミュレーションをすることが重要です。そうすることでマネジャー自身の仮説力が向上し、ひいてはメンバーの仮説力も向上するでしょう。

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