2024.06.07

大手4社の戦いで、1社だけ必ず呼ばれる営業

今回は、あるハイパフォーマーの方を紹介します。この方は、商材メーカー(※)で営業を担当されており、お客様の重要な会議にコンスタントにお声がかかっています。

※商材メーカーとは
一般客が買い物をするスーパーやホームセンターなど小売業の店舗に商品を卸す会社のこと。

商材メーカーでは、お客様の店舗に自社の商品を並べてもらうことが重要になります。営業の方は、特にセールやキャンペーン等で、お客様の目に留まりやすい場所を確保するために他社と競います。

“お客様の目に留まりやすい場所”という、決まった「枠」を競合数社で奪い合うことになるわけです。つまり、誰もが欲しいその「枠」をいかにして勝ち取るかがポイントになります。

この「枠」を含む店頭のレイアウトは、お客様側(小売側)の会議で決まります。お客様側の会議にもいろいろありますが、特に「棚割りの会議」と呼ばれる、店舗のどこに何の商品を陳列させるかを決める会議は、商材メーカーにとってもとても重要な会議です。

そのカテゴリーを任されている営業としてこの会議に呼んでいただく、というポジションを獲得するのは大変難しいことです。

しかし、中にはそのポジションを獲得していないにもかかわらず、コンスタントに会議に呼ばれる商材メーカーの営業の方がいます。
その方がどのようなことをやっているのか、ヒアリングをしました。

お客様目線に立った資料の作成

どの業種であっても、営業活動を行う場合には会社から渡される営業ツールや資料があります。

会社側としては、ツールや資料を営業に配布することで、なるべく営業の方の手間や負担を減らす考えがあります。
そのため営業ツールは、定型化されており、営業の方がそのままお客様に提出したり、表紙だけ変えれば様々なお客様へ使用できるものになっています。

最近、様々な営業の方の提案書を拝見すると、若い営業の方の資料作成スキルが上がってきているというのもあって、写真やグラフなどを上手に使い、目を引くデザインの手の込んだきれいなパワーポイントが多いなと感じます。

それに対してハイパフォーマーの方はこの営業ツールの使い方に特徴がありました。通常はそのままで使われる、ツールや資料に対してご自身なりのアレンジを加えていたのです。

実際にお客様に提出された資料を見せていただくと、それはとても簡素でエクセルをそのまま貼り付けたような資料でした。

私が普段見ていたきれいなパワーポイントの資料とは逆のイメージだったので興味が沸き、「このような資料は、もう少しきれいに整えたりしないのですか?」と聞いてみました。

すると、敢えてシンプルにしている理由がありました。その方は、お客様が社内の会議で使いやすいようなかたちで資料を作成していたのです。

営業資料に貼り付けるグラフがお客様側で次にどう使われるのかを考え、社内の会議で使用しやすいグラフや、参照しやすい表に重点を置いて資料を作成しているそうです。

自社で作成されたツールや資料は、メーカー目線で作られており、大体が商品のアピールや売上で構成されています。

しかし、ハイパフォーマーの方が作成する資料には、お客様の企画資料に出てくるような、お客様側の世界観に沿って作られた、必要な数字やグラフが入っていました。

お客様にとって必要な文脈を考え、タイムリーに資料を提供する為には、お客様の社内で行われる会議や使われる資料について理解を深める必要があります。

そのためには、会議で使用されている資料が使われるシチュエーションや、どのようにデータを見せたいのかなど、詳しくヒアリングしなければなりません。

ただ、あまり詳しく聞いてしまうと、自社がアピールしたいポイントからズレていくことが多々あります。そのため、大半のメーカーの営業の方は、自社の商品が売れる落としどころに向かって資料を作成し、お客様に提出します。

しかしそのハイパフォーマーの方は、完全にお客様の会議に合わせて資料の準備をされていました。これがお客様にとって大きな価値となり、他の競合各社ではなく、この方だけがコンスタントにお客様の重要な会議に呼ばれるのです。

自社のアピールももちろん重要ではありますが、その資料がどのような会議でどう使われるのか、お客様にとって使いやすい資料になっているのかなど、「資料の先」を想像してみることも重要なことです。

いま一度、お客様へお渡しするツールや営業資料を見直してみてはいかがでしょうか。

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