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2026.01.21

日本企業の決裁者は意思決定に悩んでいる

決裁者の意外な本音を理解しよう

意思決定に悩む決裁者への有効なアプローチとは?

デジタル化で意思決定が困難になっている決裁者に対し、まずはお客様の方針や取り組みを十分に理解することが重要です。その理解に基づき、現状と理想のギャップを埋めるソリューションとして自社サービスを提案することで、より判断しやすい提案になります。今回は意思決定に悩む決裁者への有効なアプローチについてお伝えします。

「自分だけでは決められない」決裁者は多い

決裁者とのアポイントメントを増やすための考え方について解説いたします。「私も上司を同席させていただきますので、御社も役員の方をお願いします」というアプローチのみに頼る営業は、早晩行き詰まってしまいます。決裁者とのアポイントメントを設定するためには、決裁者の実態を正確に理解した上で、相手が会いたくなる理由を作り出す必要があります。

多くの営業は「決裁者」を「意思決定する人」と考えて活動しがちです。弊社が実施した「お客様1万人調査」によると、確かに担当者と比較して決裁者は「ロジカルに決める」タイプが増える傾向にありますが、日本企業においては「自分だけでは決められない」タイプの決裁者が過半数を占めているのが実情です。

決裁者のような上位役職者はより多くの情報を持ち、言語化能力も比較的高いため、「会社のニーズや課題」を網羅的に聞き出しやすい特徴があります。担当者レベルでは明確にならなかった組織課題も、決裁者にアクセスできれば適切に把握できるケースが増えます。

一方で、「判断基準が確立していない状態での見積検討経験」や「実質的な決定権が不明確なまま、複数人で商談に同席した経験」は、むしろ担当者より決裁者の方が多いことがわかっています。営業としては、決裁者であっても判断基準が定まっておらず、意思決定に悩んでいる可能性を想定して活動することが望ましいと言えます。

さらに、検討途中で「購入を中止する決断」をした経験も、担当者より決裁者の方が多い傾向にあります。判断材料を十分に用意せずに提案してしまい、決裁者が決めかねて「やはり見送ろう」となってしまうことは避けるべきです。

「お客様1万人調査」によると、「費用対効果の判断基準」については、担当者と決裁者との間に大きな違いは見られませんでした。そのため、担当者を軽視して性急に「決裁者との面談をお願いします」と迫る営業は成果を上げにくいと言えます。まずは担当者としっかり向き合い、信頼関係を築くことが、決裁者とのアポイントメント獲得につながります。

顧客が面談を希望する理由として、第1位は「商材と課題の適合性」、第2位は「商材の費用対効果」となっています。これは担当者も決裁者も同じです。「とにかく上司を同席させれば何とかなる」という安易な考えは危険です。「顧客の課題を、高い費用対効果で解決するにはどうすべきか」を徹底的に考え、その内容を適切に伝える表現力を磨くべきです。

「決裁者=意思決定者」と単純に考えると、準備不足で詰めが甘くなりがちです。「決裁者は、決定すべき立場にありながら、なかなか決められずに悩んでいる人」という実像を想定し、あらゆる可能性に対する対策を準備する必要があります。そして、担当者を軽視せず、現場で丁寧なヒアリングと議論を重ねることが重要です。

結論として、決裁者に伝えるべきメッセージの核心は「課題と解決策の適合性」「費用対効果」ですが、以下の点も併せて準備し、万全を期す必要があります。

  • 複雑な組織課題を解き明かして理解すること
  • 営業としての専門性が伝わる要素を盛り込むこと
  • 費用対効果の判断基準を漏れなく押さえること

重要なのは「議論のリード」

「お客様1万人調査」を実施した結果、いくつかの重要な発見がありました。その中の1つが「悩む決裁者の姿」です。端的に言えば、それは「決めきれない」という状態を指します。

決裁者が決めきれない背景には、判断基準が明確でないことや、提案を受けても適切な判断ができる状態にないことが挙げられます。特に近年、この傾向は強まっています。その主な要因の1つが「デジタル」の存在です。

具体的には、40代後半から50代、60代の方々にとって、デジタルやIT、AIといった分野は必ずしも馴染みがあるわけではありません。しかし、世の中のサービスには次第にデジタルやAIが組み込まれるようになってきています。つまり、サービスの仕組みや内容が十分に理解できない中で、投資判断を迫られる状況が生まれているのです。この傾向は、今後数年はさらに強まっていくと考えられます。

たとえ提案する商材自体がデジタルと直接関係なくても、決裁者は他の場面でデジタルに関する意思決定を求められています。限られた予算の中で比較検討するという意味では、本質的に同じ課題に直面しているのです。

このような状況下で効果的な提案を行うために重要となるのが「議論のリード」です。具体的なアプローチとして、以下の順序で進めることを推奨します。

1

お客様の上位方針の理解

まずは自社のサービスを一旦脇に置き、お客様の社内でどのような方針が示されているかを理解します。

2

現在の取り組みの把握

その上位方針に対して、現在どのような取り組みやアクションを進めているかを確認します。

3

施策への評価

これまでの取り組みについて、お客様がどのような手応えや感触を持っているかを把握します。

4

ボトルネックの特定

取り組みの中で、うまくいっていない点やボトルネックとなっている要因を明確にします。

このように段階を追って進めることで、お客様の文脈に沿った提案が可能となります。現状のままでは直面する課題と、それを解決した場合の理想的な未来との間にあるギャップを示し、そのギャップを埋めるソリューションとして自社のサービスを位置づけることが重要です。

決裁者に提案する際は、これらの情報を事前に担当者から収集し、十分な理解を得た上で臨むべきです。近年、意思決定の難しさは増しており、「よくわからないからもう少し考えよう」という判断や、手軽なお試しオプションを選択する傾向が強まっています。

そのため、単にサービスの特徴やメリットを説明するのではなく、お客様の文脈に沿って、現状から理想の未来へ至るストーリーを示すことで、より合理的な判断を促すことができます。

提案は「お客様の文脈」でしよう

お客様の状況を理解し、それに基づいた提案を行うことで、意思決定をより容易にすることができます。以前は、お客様がある程度感覚的に理解できる範囲で購買決定をしていたため、このような詳細なプロセスはそれほど重要ではありませんでした。しかし、最近では意思決定の難しさが著しく増しています。

実際に予算執行の権限を持つ立場にいる方でなければ、この感覚を十分に理解することは難しいかもしれません。

決裁が難しくなると、主に2つの傾向が現れます。

  • ①「よくわからないので、もう少し検討したい」と判断を先送りする
  • ②コストパフォーマンスが良く、小規模なお試しが可能なオプションを選択する

これが決裁者の本音であり心理なのですが、このような不確実性や迷いは表面的には表明されにくいものです。そのため、お客様の文脈に沿って自社の提案を組み立てていく必要があります。

単に「当社のサービスにはこのような特徴があり、このようなメリットがあるので購入をご検討ください」という提案では、「よくわからないのでもう少し考えたい」という結論に至りやすくなります。

ここで重要なポイントを整理すると以下の通りです。

  • ①お客様の経営方針を理解する
  • ②その方針に基づく具体的な取り組みを把握する
  • ③それらの取り組みに対する評価を確認する
  • ④現状のボトルネックを特定する
  • ⑤現状維持した場合の将来と、理想的な展開をした場合の将来を比較する
  • ⑥そのギャップを埋めるソリューションとして自社のサービスを提案する

このように、大半がお客様の文脈に基づいた話となることで、判断がより容易になり、前向きな検討につながりやすくなります。

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