【保存版】ルート型、アカウント型がそれぞれ取るべき行動と戦略 総集編 【10】アカウント型営業のハイパフォーマー


今まで、ルート型、アカウント型のお話は何度か触れてきました。

営業は基本的にこの2つに分かれているので、ご自身がどちらの営業なのかを踏まえて、それぞれの特徴や取るべき戦略を見極め、行動していくことが成果に繋がります。

そこで、今回はルート型、アカウント型における戦略や成果を上げるコツなどをすべてまとめ、全10回でお伝えします。

第1回:【1】ルート型とアカウント型
第2回:【2】一つの指針を貫くことの難しさ
第3回:【3】一つの組織にも混在するパターン
第4回:【4】両利きのすすめ
第5回:【5】ルート型営業のマトリックス
第6回:【6】ルート型営業の量から質への転換ステップ
第7回:【7】ルート型営業の顧客のマトリックス
第8回:【8】ルート型営業のハイ・パフォーマー
第9回:【9】アカウント型営業のマネジメント


アカウント型ハイパフォーマーのタイプ

私がこれまで、多くの営業組織に関わってきた中で考える、アカウント型のハイパフォーマーの類型をご紹介します。

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まず、その個人が何により重点を置いて考えるタイプであるか。
「関係構築」なのか、「提案内容」なのか。
そのうえで、関係構築の対象がキーパーソンにまっすぐ進むタイプが「①トップダウン型」です。

例えば、社内で表彰を受けるようなエースの方(今は部長さんになっていらっしゃいますが)に、当時、どうやって接戦を制していたのかということを伺うと、「部長、お茶のみに行きましょうよ」とお客様の役職付きの方でも気軽にお誘いして、その場で決着をつけてしまうのだとおっしゃっていました。

そういう個性の方がいると、周囲のメンバーは「いや、あの人みたいにはなれない」となってしまいがちなのですが、お客様企業との距離の詰め方は、必ずしもトップダウンである必要はありません。

同じ関係構築重視系でも、外堀から埋めていくのが得意な「②人脈構築型」
現実の人数比としては、組織の全体を見ながら、戦略的に接点をつないでいく、こちらのタイプのハイパフォーマーのほうが多いようです。

一方で、関係構築よりも提案内容を重視するというタイプには、幅広い人脈を持っていてSNSの繋がりも桁違いに多く、多様な情報に常に触れているために、他の人が思いつかないような柔軟な視点で自分の提案を差別化できるタイプが、「④アイディア勝負型」です。
それも、他のメンバーは「そんな、先輩みたいに面白いこと思いつきません」となりますよね。

そんな人に、お勧めしたいのが「③課題理解型」を目指すことです。
積み上げてきた情報をもとに、お客様の課題をしっかり考え、それに対して答える提案をしていく営業スタイルです。

最高だったと思える営業担当者のタイプ

以前、弊社で法人営業に関する調査を実施した中で、「今まで、最高だったと思える営業担当者はどういうタイプでしたか」という質問に対しては、この「③課題解決型」のタイプが一番多数の回答を得ていました。

ここで強調したいのは、ルート型の世界の話でも同じことをお話ししましたが、アカウント型の営業においても、「ハイパフォーマーって個性が際立つからなかなか真似しづらいよね」という話になりがちなのですが、実は、その共通点を見極めて、要素を分解していくことで一定の型が見えてくるということです。

皆様も是非、自分の組織のハイパフォーマーがどのタイプかということを考え、その強みの要素の中から、他のメンバーを育てていくためのヒントを探してみてください。