【保存版】ルート型、アカウント型がそれぞれ取るべき行動と戦略 総集編 【5】ルート型営業のマトリックス


今まで、ルート型、アカウント型のお話は何度か触れてきました。

営業は基本的にこの2つに分かれているので、ご自身がどちらの営業なのかを踏まえて、それぞれの特徴や取るべき戦略を見極め、行動していくことが成果に繋がります。

そこで、今回はルート型、アカウント型における戦略や成果を上げるコツなどをすべてまとめ、全10回でお伝えします。

第1回:【1】ルート型とアカウント型
第2回:【2】一つの指針を貫くことの難しさ
第3回:【3】一つの組織にも混在するパターン
第4回:【4】両利きのすすめ


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今回は、「ルート型」営業組織のマネジメントのコツについてお話しします。

チームメンバーをそれぞれ、マトリックスの位置で考えてみる

ルート型の課題に直面している営業組織のリーダーは、部下が今どういう状況にあるかを俯瞰してみる際に、まずは横軸を行動の量、縦軸を行動の質としたマトリックスで捉えることをお勧めします。

横軸の行動の量とは、例えば提案件数、訪問件数、コール件数などの指標です。
縦軸の行動の質とは、受注率や受注単価などです。

チームメンバーのそれぞれが、そのマトリックスのどこにいるかを考えてみると、チームの中でも頼りになるエースは、行動の量も質も良い、四象限の右上(図のAゾーン)、反対に厳しいローパフォーマーは左下(図のDゾーン)にいることになるでしょう。


Dゾーンのパフォーマンスをどう改善指導していくか?

この時、Dゾーンの部下のパフォーマンスをどう改善指導していくのが良いでしょうか。
DからAには急にはいけないにしても、「D→B→A」と「D→C→A」、どちらの順で育てていくのがよいでしょうか?

私が多くの営業組織を見てきた中では、多くの場合は「D→B→A」が正解です。
初期に運よく良いお客様と出会ったり、実は天才的なセンスを持っていたというような成長パターンも皆無ではありません。
しかし、まずは行動量を増やしていく中で学びを重ね、質についても学ばせるというのが部下育成の王道と言えるでしょう。


最近はルート型の営業組織のリーダーから「最近の若手はあまり強く言うと辞めてしまいそうで」という悩みを聞くことが増えてきました。

行動量を増やすべき部下とのコミュニケーションのポイントとしては、いきなり結果を詰めるのではなく、「提案件数を増やすためには、アポを増やさないといけないね」「アポを増やすためには自分のリストにアプローチする必要があるね」と、そのプロセスについて明確に言葉にして、部下の理解が追い付いていることを確認しながら、まずはその最初のステップに踏み出すことから、納得を得て行くことがおすすめです。
(この例では、まずは「リストのアプローチ数」からです。)