商談を双方向に進めるための資料準備と時間配分

場の進行パターン

 
 

 図の縦軸を相手の発言、横軸を時間軸とします。
一見するとAが理想的なように見えますが、一発勝負でしっかりまとめるのは結構難しいものです。

 
 

 理想は、上のスライドのように、2つのステージに分けてW字型に場を仕切ることです。

 前半はある程度相手にたくさん喋っていただきます。
そして真ん中の段階で一度「お伺いしたお話を整理しますと…」と、1回まとめます。
そして後半では、ポイントを絞って相手の発言を引き出しつつ議論します。
このように、大きく前半、後半と分ける説明型です。

 意外と、最後の方で要求整理をされる方が多いのですが、最後にまとめるよりは、中間段階で1回まとめて、最後にまた修正するという方が話はずれにくいと思います。

資料の準備と時間配分

 
 

 上記の図は、初期情報に関するいくつかのパターンです。
初期情報とは、商談のオープニングでこちらが用意し、ある程度相手に伝える資料のことです。
追加情報とは、W字型の後ろの山や谷のところで、相手の反応とか発言に合わせて出していく資料です。

 おおまかに申し上げると、相手のことがよくわからず、うまくいく算段が見えていないときは、情報を出しすぎないことが大事です。
最初に情報を全部見せるのは、相手が合意してくれるとわかってるときだけです。
相手のことがわからないときには初期情報を一部に抑えて、相手の反応次第で後半の情報とか資料の出し方を決めていくのがおすすめです。

時間配分のイメージ

 
 

 上記の図は、時間配分をまず前半後半とに分け、さらにそれぞれを15分、30分、60分、90分とのパターンに分けたイメージ図です。

 前半と後半がだいたいフィフティフィフティになるようにしています。
イントロダクションのところはなるべく抑えめにし、ネクストステップには最低限の時間を確保しておきます。
30分のケースを除けばそれぞれネクストステップの確認の方が、イントロダクションも少しだけ多い配分になっているかと思います。

 ポイントは、「深掘り(意見交換)」と「中間まとめ+個別議論」になるべく時間をたっぷりとることです。
ただ、「深掘り(意見交換)」はどちらかというと発散的に相手にたくさん喋っていただく場であり、「中間まとめ+個別議論」はこちらがハンドリングして、まとめて話していくようなイメージです。

 一つ前で初期情報、追加情報とありましたが、イントロダクションのところで説明するのが初期情報、個別議論のところでお見せする資料が追加情報です。

 まとめると、先方と双方向のやり取りをするためには、場を仕切るイメージを前半後半に分け、前半はとにかく相手にしゃべっていただきます。
そして中間まとめを挟んで、後半で議論を展開します。
前半と後半の間に中間まとめを入れます。前半で自分から情報を出しすぎると、そこで停滞してしまう恐れがあります。

 もう発注が決まっているような既存のお客様に対してお話する時を除けば、自分から情報を早い段階で出しすぎるよりは、後半段階でしっかりとタイミングを見て響く情報を出すための資料を準備していきましょう。

 そうすると時間配分のところで、前半のところで相手になるべく喋っていただく部分と、後半に相手から出てきた懸念点や論点に対する議論に時間を割けるように、細かく見ると4段階、大きく見ると2段階に時間を区切っておきましょう。

 

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高橋浩一