私が信頼してお願いし続けている営業マンの話

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通常、営業活動で会社に訪問する際、事前に訪問先のホームページを見て、どのような会社かチェックされる方が大多数です。

弊社に外から営業に来られる方は、事前にホームページをチェックして営業コンサルティング会社だと把握されているので、「営業のプロの方に対して営業するのはとても緊張します」としばしば言われます。

今回は、まがりなりにも営業のプロとご認識いただいている私が、信頼を寄せて継続的に仕事の依頼をしているある営業の方のご紹介をしたいと思います。

引っ越しの際に出会った営業の方

私は、基本的に営業の方にお世話になる時には同じ方にお願いし続けるということはなく、その時々によって別の方にお願いすることが多いです。

しかし、ただ1人だけ例外的に「この方」と決めている営業の方がいます。
彼は、鈴木さん(仮名)という不動産業者の営業をされている方で、自宅やオフィスの引っ越しを継続的にお願いしています。

鈴木さんとの出会いは、自宅の引っ越しでした。

ある日、自宅から数百メートルの場所に引っ越しをしようと思い、不動産屋を何軒かまわりました。

大抵は希望する物件についてヒアリングする書類の記載を求められます。それには、希望する引っ越し先のエリアを書く欄があるので、現住所と同じエリアを書いていました。

もし、ご自身が不動産業者だった場合、物件を探している人が近くに引っ越そうとしていたら、「この人は何故今の住所から近い場所で引っ越しをするのだろう」と気になりませんか?
私が逆の立場だと、家族やライフステージに変化があったのか、今住んでいる部屋に不満があるのかなど、引っ越し理由が気になります。 

その為、ヒアリング書類を不動産業者の方に提出したときに、引っ越し理由に興味を持って聞いてくるのではないかと思っていました。

しかし、近くに引っ越しをしようとしている理由も、物件の詳細についても聞かないまま、どんどん物件を紹介してくる方が9割だったのです。

その中で、引っ越し理由を聞いてきたのが、私が信頼を寄せている鈴木さんでした。彼は、今の家と同じエリアに引っ越す理由をすかさず質問してきたのです。

しかも、その質問の仕方が絶妙でした。「今住んでいらっしゃるお家も、悪いところじゃないと思うんですけど・・・」とけなさず、上手く不満を引き出してくれました。

また、引っ越し先の条件の優先順位づけをする際には、いくつか選択肢を提示しながら私の反応を見て、適切なアドバイスをしてくださいました。

メールを送るタイミング

鈴木さんとは、後日メールで連絡をしていました。そこで気が付いたのは、メールの返信のタイミングの気持ち良さです。

彼は、私が返信にかかる時間と同じくらいのタイミングで返信をくれていました。コミュニケーションにかかる時間や、雰囲気を適度に私に合わせていたのです。

メールの文章も、私が少し距離を縮めてカジュアルな文章にすると、それに合わせて返ってきました。
とにかくこの営業の方とのコミュニケーションは、気持ちがいいのです。

この気持ちのいいコミュニケーションが、提案力を高めていると感じました。
そして、その後何年たっても、引っ越しの際には必ず鈴木さんにお願いをしています。

このような高いコミュニケーション力・提案力を持った営業の方に出会える確率は、全体の1割程という印象です。

もし、あなたが長く付き合っているお客様がいらっしゃるなら、自分のどこを評価してくださっているのか、一度聞いてみて、改めてご自身の強みを確認してみてはいかがでしょうか。