質問力:愛の告白に"保険"をかけていないか 日経ビジネス連動企画

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質問力:愛の告白に"保険"をかけてしまうことで失うもの

今回は日経ビジネスオンライに寄稿させていただいた「愛の告白に“保険”をかけていないか」という記事について、少し深掘りしたお話をさせていただきます。

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営業の現場でクロージングをする際に、ごり押ししてでも何が何でも受注したいというタイプではなく、ついついお客様のことを考えてごり押したら申し訳ないのではないか、とちょっと腰が引けてしまうというような営業の方には特にご覧いただきたい内容です。

お客様にとっての「断りやすさ」の一因になっていないか

営業の現場で他社とコンペになった場合、お客様は一社を選んで発注しますので、他の会社に対しては断るというアクションが必要となります。

どこかを選んでどこかを断るときに、「今回ダメでも、次は頑張ります」という、関係性が続くような保険となるコミュニケーションをしてきたA社の営業の方と、今回は是非とも発注していただきです!というのを全面にだしてくるのみのB社の営業の方がいるとすると、どちらがお客様にとって断りやすいか、おわかりになりますでしょうか。

営業の立場からだと気づきづらいことなのですが、お客様の立場からすると、いくつかの選択肢がある中で1つを選ぶためには、他を断ったり諦めたりするということが必要になります。

諦めるという行為は、人間の心理的には抵抗がありますので、諦めるための理由が見つかると、諦めやすくなってしまうのです。


つまり、お客様が断る、諦めるための理由を提供している営業の方のほうが圧倒的に不利になると言えます。

今回の例でいうと「今回ダメでも、次は頑張ります」と言っていたA社のほうが、お客様が断る躊躇を和らげていることになりますので、不利ですよね。

お客様の立場を考えて、あまり無理に押さない方が良いのではないか、とついつい思ってしまうような、お客様視点で誠実なお人柄である方であればあるほどこの罠にハマりやすくなってしまうので要注意です。

退路を断つからこそお客様に本気度が伝わる

そこで、私がオススメしたいのは「今回の提案がいかに特別なものであるのか」
という熱意をお客様にお伝えするという方法です。

お客様に対して、無理して提案して買っていただこうというわけではありません。

「今回のご提案は本当に特別なものです」「お客様のことを本当に考えて提案 を作ってきました」というような、この機会は他になくオンリーワンであり、退路を絶っている状況である思いを提案に乗せて発信するのです。

お客様の立場からすると、上記のような提案をしてくれる営業の方と、今回ダメでも次回頑張りますという営業の方ではどちらの方が断りやすいか。答えは明らかですよね。

お客様視点に立つと、次も頑張りますと言っている営業は断りやすいとわかるかと思いますが、普段の営業側の立場からでは、忘れがちになる視点です。

みなさんの営業活動に活かしていただく際に、ご自身の提案の最後のプッシュの際、どんな一言を添えられるか、いろいろ書き出してみてください。

今買わないと損ですよ!
キャンペーン期間中ですよ!

といったことでも良いのですが、「今回提案するにあたり、いかにお客様のためを考えて練ってきたのか」「他の会社に対する提案と、御社に対する提案は何が違うのか」このようなポイントを自分の言葉でしっかりと語れるようにしましょう。

テクニカルに選ばれやすいだけでなく、お客様に真摯な気持ちが伝わります。

お客様の気持ちを考えるがゆえに、最後の一手でついつい及び腰になる人が多いのは事実ですので、クロージングの重要な場面で損をしないように意識してみていただけたらと思います。