新刊書籍出版への想い by 高橋浩一 vol.3 :「営業やりたくない」問題 〜「営業職」と「営業力」の混同〜

昨日、Amazonにて予約開始が始まりました、新刊書籍。
予約開始から6時間で、セールス・営業部門でランキング1位となりました!

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新刊を世に送り出すのは、我が子を見送るようなもの。

最高の成果物をお届けしたく、一語一句、ほんとうにこの言葉で良いのか?この表現で良いのか?を問い続けながら、幾度となく見直し、脳と身体をフル稼働し、執筆してまいりました。

心血を注いだこの1冊が、ひとつひとつ、皆様のお手元に届いてゆき、少しでもお役に立てましたら、こんなに嬉しいことはありません。



「営業」やりたくない問題



いつもありがとうございます。TORiXの高橋です。


Amazon予約開始となった新刊書籍「無敗営業」について、6回連続で、どういう想いで書いたのかということを、自分の言葉で伝えていこうと思います。今回は3回目です。


アーカイブはこちらから↓

Vol.1 新刊書籍出版のお知らせ:「人と組織はちょっとしたきっかけで変わる」

Vol.2 新刊書籍出版への想い:「営業」に対する恩返し 〜人見知りの少年から無敗営業へ〜


前回は、本を書こうと思ったいちばん大きな動機である、「『営業』に対する恩返し」についてお伝えしました。本を書こうと思った背景には、他にもいくつかの理由があります。



たとえば、「営業やりたくない問題」に一石を投じたいという強い想いです。


世の中の多くの若手ビジネスパーソンは、「営業をやりたくない」と思っているようです。

「親が子供に就かせたくないと思う職業」で、営業は上位にくるという記事も見かけました。

そして、今や日常的に見かけるようになったのが、「AIによって消えると予想される仕事の上位に『営業』があがっている」という記事。



営業職と営業力の混同



まず、書籍でも書いていますが、これらの根底にあるのは、「『営業職』と『営業力』が混同されていること」にあるのではと考えています。


この2つの区別をせずに、「営業は苦手だ。やりたくない」「営業は自分には向いていない。才能がない」「毎日の目標達成に追われ、営業が嫌いになってしまいそう」という方々が多いことに、非常にもったいなさを感じています。


単に御用を聞くだけの「営業職」は、たしかに、辛いものですし、御用を聞くだけの価値訴求の低い仕事は減っていくでしょう。


一方で、「相手のお悩みや課題と一緒に向き合い、より良い未来を創っていく」「相手が動きたくなるようなコミュニケーションや働きかけができる」といったことは、時代を問わず、あらゆる職業・立場に求められてくるものですし、仕事という枠組みを超えたコミュニケーション力であり、それこそが真の「営業力」であるはずです。


つまり、人生はすべて営業なのです。

試験に合格するにも、親友と呼べる友に出逢うにも、社内で円滑に仕事を進めるにも、部下をマネジメントするにも、お客様に選ばれるにも、起業して食べていくにも、仲間を楽しませるのも、結婚するにも。


「人生を生き抜く力」とも言えるでしょう。

人生のあらゆるステージで、毎日のあらゆるシーンで、相手のニーズと自分のニーズを擦り合わせ、Win/Winな状態を、受け身になるのではなく、自らの力で創り出していく。

その際に、「人に喜んで動いてもらう」ことができれば、確実に人生は変わります。

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目の前で起こる出来事に、「それは本当だろうか?」「その裏にある真実は何だろうか?」と考えると、見える世界が変わります。「そうに違いない」と思い込んでいることは、意外と「そうではない」のです。


例えばですが、私はよく旅先で、お店の営業時間を1時間前倒してもらったり、送迎バスの時刻表にない時間に走ってもらったり、するのですが、きちんと想いを伝え、相手の状況を把握し、親身に話をしていくことで、かなりの確率で好意的に動いていただけます。

(私は息を吐くようにしていた行動なのですが、その昔、妻に驚かれたり、今でも、その場に同行している方々にたまにびっくりされるので、これは営業力なのかもしれないと気づきました。。。)

人に喜んで動いてもらう経験を積む


人生のどこかのステージで、「営業力が大きく伸びる体験」をすると、後のプロフェッショナルとしての仕事生活や人生が大きく変わります。

「人に喜んで動いてもらう」体験が増えていくほど、人との深い関係性が育まれますし、「相手のニーズ」に対して敏感になり、「(相手が)ほんとうはどうしたいのか」に対して、次第に感覚が研ぎ澄まされていきます。

なにより、相手の真実を掴むことができるようになると、「人に喜ばれる」回数が加速度的に増してゆくので、感謝される経験を山のように積むことによって、人とのコミュニケーションがとにかく楽しくなっていくわけです。


自分が認められることが嬉しいというものではなく、「他者に貢献できたときの喜び」は言葉で表現しがたいほどの心の底から湧き上がってくる内発的モチベーションになるので、「人に喜んでいただく」循環作用のスパイラルが無限に回り出します。


特に、若手のビジネスパーソンは、社内やお客様からいただく「ありがとう」の数が増えれば増えるほど、どんどん顔色が輝き出し、結果的に成果に結びついていきます。


人生の選択肢が大きく広がるこの「体験」を、できるだけ多くの方にお届けしたい、ということを書籍のあとがきでも書きました。


===(以下、引用)===

今、世の中では、「AIの普及に伴って、営業という仕事はなくなるのでは?」と言われたり、営業になりたくない若手ビジネスパーソンが多いということを伺ったりします。


これには大きな誤解が関係していると、私は考えています。



営業を専門とする「営業職」は、確かに、AIの普及に伴って減少していくかもしれません。しかし、これから〝個の時代〞という風潮が強くなっていくと、人に動いてもらうための「営業力」というのは、逆に、必要性が大きく高まってくるはずです。


組織が個人を守ってくれる時代はとうに終わりを告げ、一人ひとりのサバイバル力が問われてくるなかで、個人にとっての「営業力」は、心強い武器になります。

===(引用ここまで)===


営業力は、才能や特殊な技術がなくても、高める気になれば、いつでも誰でも、高められるのです。


ただ、「そんな簡単に営業力が上がったら苦労しないよ」という声もあると思います。


そこで次回は、新刊書籍出版への想い by 高橋浩一:

新刊書籍出版への想い:精神論に頼らず「営業を科学する」〜お客様とのズレを認識する〜

について書いていきます。

Tomomi Kimura