2017.06.29

コラム

仕事 が忙しくなったときの解決策は、
「さらに仕事を受けること」

仕事 が忙しくなった時の、私のルール

仕事 が忙しくなった時にどうするか、これは誰しもすごく判断に迷うと思います。

私にはあるルールがあります。

それは、「仕事が忙しくなったら、さらに忙しくすることで解決する」というものです。

もともとこれをやるきっかけとなったのは、漫画家の手塚治虫先生でした。

手塚治虫先生のことは、個人的にすごく敬愛していて作品も結構読んでいます。

かつて、手塚先生の著書の中でも、人生について書いた本を趣味のように読み漁っていた時期がありました。

手塚先生のように国民的なマンガ家になると、次から次に依頼が来ます。

そんなとき、普通の漫画家であれば「キャパシティがあるから断ろう」と考えると思います。

しかし、手塚先生は忙しくなったらさらに連載を増やすことで解決しようと思っていたと書かれており、忙しい中でどんどんと連載を増やしていったそうです。

そのやり方に、学べるものがあるのではないかと思い、自分の仕事に応用してみました。

 

限界まで詰め込んでみたら何が起こるのだろうか

外回りのローラー営業のような感じで、一日に何十件も回っているような仕事は別として、相手とアポを取って会うタイプの仕事であれば、一日のアポイントやミーティングの件数が3件から5件くらい入っていると結構多いな、というのが標準的なビジネスパーソンの感覚だと思います。

私も結構仕事がパンパンで、毎日毎日やることが多くて大変だなと思っていたときに、とにかく限界まで仕事を詰め込んでみたら何が起こるのだろうかと思い、アポイントを増やしてみました。

そうすると、アポイントが一日に10件や15件といった件数になっていくなかで、いろいろな発見がありました。

例えば、今までは打ち合わせに臨むにしても、あまり考えずに臨んでいたなと気付きました。

3件から5件だったら、なんとなく考えて、なんとなく準備していっても普通に回っていきます。

しかし、10件から15件入れていくと、そうはいきません。

それぞれについて「本当に大事なことは何なのか」を考えて、事前のコミュニケーションや段取りをしておかないと、全く仕事が回らなくなるという状態が自動的にできるわけです。

 

大事なことに集中せざるを得ない環境を作った

今まではなんとなく準備をしていたことが、とにかく一日中「大事なことは何か」「本質的なこと、核心的なことはなんだろう」と考えるモードにスイッチします。

そのため、自動的に本当に大事じゃないことがなくなっていきます。

そうすると、「打ち合わせの時間って実はこんなにいらないんじゃないか」とか、「資料ってこんなにたくさん作らなくてもいいんじゃないか」と考えるようになりました。

それまでは、パワーポイントの資料をたくさん作っていたのですが、その資料を作る時間も大幅に減りました。

そして、「実は資料がなくてもこの内容が確認できれば、この打ち合わせの目的は果たすのではないか」「逆にここは資料を作って持ってくるのではなく、相手と話すことに意味があるのではないか」などなど、とにかく何に意味があるのか、何が大事なのか、を考えるようになり、自分の仕事がどんどんシェイプアップされていきました。

つまり、忙しくなったときの解決策として、仕事量のバランスを考えてコントロールしようとしたのではなく、もっとたくさん詰め込むことによって大事なことに集中せざるを得ない環境を作った、のです。

 

究極まで追い込まれて、やらざるを得ない状況

さらにこれには思わぬ副産物もありました。

そうは言っても、やらなければいけないことは多く出てきます。

一日に10件も15件も打ち合わせをしていると、とてもデスクワークをする時間が取れなくなり、人の力を積極的に借りようということになってきます。

元々は一人で抱え込んで、自分で何でもかんでもやりたがるタイプでした。

しかし、ここまで来ると、人にお願いして力を借りないと仕事が回らなくなってしまいました。

なので、それまでは抵抗があった「いろんな人に仕事をお願いする」ことが、結構自然とできるようになりました。

と言いますか、それをやらざるを得ない環境になったので、そこで初めて「どうやったら自分以外がこの仕事をできるようにするか」ということを真剣に考えるようになったのです。

それまでも、組織で仕事をしているときにマネジメントや権限委譲、仕組み化について考えることはありました。

しかし、とにかく究極まで追い込まれて、やらざるを得ない状況で考えるマネジメントや仕組み化というのは、相当に工夫に工夫を凝らさないと回らなくなります。

このときにいろいろ考えたことが、今も活きているなと思っています。

 

「環境を作る」ということ

もちろん、これは万人におすすめできるような方法ではないのかもしれませんが、忙しいときのひとつの解決策です。

バランスをとるという考え方もありますが、あえて、バランスを取らない方法に突っ走ってみると、そこから見えてくる気づきがたくさんありました。

これを試そうとされる方は、まずは期間限定でやってみることをおすすめします。

一番オススメしたいポイントは、忙しくなることは良いことだと考えるだけではなく、「環境を作る」ということなのです。

「大事なことに集中せざるを得ない環境」「人に頼んで力を借りざるを得ない環境」。

このような環境を作っていくための一つのきっかけが、私の場合は仕事を増やす、打ち合わせを増やす、ということにあったのです。

 


いたずらに仕事を増やしましょうということではありません。

環境を作ることで、自分の仕事の仕方を変えていくことを試してみるのもいいのではないでしょうか。


TORiX株式会社
代表取締役 高橋浩一

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