2016.09.16

コラム

質問力 にこだわるきっかけは、大失敗にあり。

質問力 に出会う前夜:ワクワクした最初の研修

質問力の重要性を過去記事などでも日々お伝えしていますが、「質問力」になぜそれほどこだわるようになったのか、その原体験は何だろうと考えてみると、社会人最初の研修に行き着きます。

私は大学を出て、新卒で戦略系コンサルティング会社に就職しました。

そこで入社直後に二週間くらい、リサーチのお題といったものがありました。

あるテーマが与えられ、それについて自分なりに調べ、資料を作って先輩方の前でプレゼンをするという研修です。

そのときのお題は「インターネット業界の●●について自分なりにリサーチをして、そのフレームワークを定義してプレゼンせよ」というものでした。

他の会社に就職した、大学時代の友達などとやり取りをしていると、だいたい入社直後はずっと座って講義を聞くような研修を受けているようでした。

早く現場に行きたがっている他社の友人が多かった一方で、私は研修とはいえど、実際の仕事のような感じでお題が与えられたことがものすごく嬉しくて「なんか仕事っぽいな」という感じでワクワクして取り組んだことを覚えています。

 

時間やエネルギーを全て注いだ

さっそく、最初の週から「いくらでも時間を使っていいよ」と言われたので、いきなり会社に泊まり込んで仕事をやり、週末にも出勤しました。

4月の最初の頃だったので、せっかく大学時代の友達が場所取りをして花見に誘ってくれたのに、「ごめん、ちょっと仕事だわ」と、言ってみたかったセリフを言って断わり、かなりイタい人になっていました。。。

こうして、最初の二週間は全て仕事に使い、自分の持てる時間やエネルギーを全て注いでいました。

友達にも、「ごめん、いま●●のこと調べててさ、ちょっと協力してくれない?」とモニターアンケートを取ったりして、当時の自分なりにはものすごくワクワクしながら一生懸命やっていました。

最後の三日間くらいはほとんど寝ずに資料を作り、プレゼンの準備をしていよいよ本番を迎えました。

本番は、私と、もう一人の同期が、それぞれ15分間の持ち時間で先輩方のコンサルタントにプレゼンをするという形式でした。

私がトップバッターでした。「高橋さんお願いします」と言われ、渾身のプレゼンを15分間おこないました。

こんなに時間をかけて、たくさんのことを調べて、アンケートを取ってウラも取ったし、根拠もあると当時の自分は思っていました。

いま考えてみると、全然おぼつかないような根拠なのですが、八重洲ブックセンターに行ってたくさん本を買って読みましたし、ネットでいろいろと調べましたし、すごく意気込んでプレゼンをしました。

 

プレゼン後の不思議な雰囲気

しかし、15分間のプレゼンが終わって、先輩方を見渡してみると、シーンとしていて「あれ、なにかおかしいな」と思いました。

そこで、「・・・なるほど、自分はプレゼンで話した内容以外にももっとたくさん調べているし、まだまだ情報を伝えたほうがいいんだ!」と考え、「じゃあ、まだまだ資料がありますので…」と追加の説明をしようとすると、当時の教育係のマネージャーだった方が、「高橋さん、もういいですから。大丈夫大丈夫」と私を制し、「では、みなさん質問ありませんかね」と先輩方に投げかけました。

マネージャーや先輩コンサルタントの方々はお互いに顔を見合わせて、なんだか不思議な感じの雰囲気でした。

皆さん頭の中では同じことを考えつつ、でも「これはさすがに言っちゃいけないんじゃないか」と思っているような、そんな雰囲気です。

そこである一人のマネージャーの方がぼそっと、「うーん。なんかこれさ。そもそも、お題にまったく答えてないよね」と発言すると、まわりの人たちが「ああ、この人、本当のこと言っちゃったよ・・・」という感じになり、全員が一斉に哀れみの視線をこちらに向けてきました。

 

大失敗からの新入社員歓迎会

当時の自分は、「プレゼン頑張ったけどコメントすらもらえない可哀想な新人・・・」という全員からの視線を感じ、パニックになってしまいました。

何が悪かったのか?必死に考えているうちに、自分はたしかに「プレゼンの目的」「お題に答えているか」ということを全然考えておらず、すべて自分の目線で仕事を進めていたことに気づきました。

実は、その教育係マネージャーがこの研修では上司役となり、最初に「なんでも質問していいよ」「なにか困ったことがあったら相談しなさい」「ディスカッションに呼んでくれてもいいよ」と言われていたのですが、当時の私は「自分の考えが正しい」と思っていて、一度も相談しませんでした。

社会人一年目が自分の思い込みだけで仕事を完遂し、思いっきり外したプレゼンをしてしまったのです。

そして、プレゼンの直後は新入社員歓迎会。

とてもじゃないですが、先輩の中に入っていけませんでした。

しかも、もう一人の同期はいいプレゼンをし、質疑応答も活発に意見が出ていました。

二人しかいない新卒同期の最初の研修で、自分は大外しをし、もう一人は活発な議論になっていて…

そんな出来事の後の歓迎会は、本当にいたたまれなくなってしまい、私はパーティー会場の隅っこで飲んでいました。

オフィスがある六本木の夜景を見ながら、「あー、きれいだな」なんて思いながら一人でビールを飲んでいると、背中をポンポンと叩かれて、「高橋くん、高橋くん」と先輩が声をかけてくれました。

「・・・こういうときはね。六本木だよ」と言われ、そこで私は「夜の六本木はこのようなときのためにあるんだ」と妙に納得し、先輩にいろいろなところに連れて行ってもらいました。

 

絶対に抜かしてはいけない視点と「質問力」

ただ、今思い返すと、仕事を受けたときに「相手がある」「目的がある」この視点を抜かすと、まったくうまくいかないということを、幸いにして社会人としての最初の研修で学ぶことができたので、これは本当に感謝すべき体験でした。

そして、ほとんどの仕事において、「依頼者が何を望んでいるか」「この目的は何なのか」「この仕事にはどういう背景があるのか」という情報は、詳しくは知らされません。

要は、自分から質問をして情報を取りに行かないといけないのです。

私は、研修やコンサルティングの現場で、社会人になりたての若い方には必ずこの話をします。

やはり「相手がある」「目的がある」という観点を抜かすと、どんな仕事もうまくいきません。

特に、営業という仕事をされている方にとっては、自分の会社の商品がどんなにいい商品で、どんなに実績があったとしても、「お客様はどんな人なのか」「どんな悩みを持っているのか」「何を必要としているのか」この観点をすっとばしてしまうと絶対うまくいきません。

私の社会人最初の研修は、相手や目的について考えることはすごく大事であり、それを知るために「質問力」は極めて重要、ということを学ばせていただいた大切な機会であり、思い出になりました。

 

TORiX株式会社
代表取締役 高橋浩一

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