2016.09.09

コラム

営業 センスを日常生活の中で磨く方法とは

営業 センスがある方は、普段の生活から感度が違う

営業 をされている方だったら「営業センスを磨きたい」ということを思うのではないでしょうか。

私は、人生や会社に関する大きな意思決定は30秒〜1分ぐらいで直感に従って決めてしまうことが多いのですが、逆に、普段の生活で自分が買い物をする時などには、なるべく複数のところを比較検討して購買します。

その時、自分自身が営業コンサルティングや研修を提供している職業柄、というのもありますが、相手の方の営業のプロセスや行動をものすごくよく見ますし、それについてじっくり考えます。

 

気になる「営業プロセス」

たとえば、先日、自宅の引越しをしました。

その際、今の家からほとんど離れていないところで物件を探しました。

いわば近所から近所への引っ越しです。もし自分が不動産会社の営業だったら、と考えると、「なぜ近所へ引っ越すのか?」理由が気になるところです。

しかし、5人くらいの不動産会社の営業の方々とお会いしましたが、実際それをちゃんと聞いてこられた方は一人しかいませんでした。

残りの方は、どんな物件を探しているかの情報を私から聞いたら、その場でそれに合った物件の情報を次から次に紹介してこられたのです。

よくある光景だと思うのですが、ちょっと気になってしまいました。

 

近くから近くに引っ越すということは、そこに物件選びのいわばヒントと言いますか、とても大事な情報が含まれているはずです。それにも関わらず、なぜこの方々はそこを聞いてこないのだろう?と思ったわけです。

なので、聞いてこなかった営業の方に対して質問をぶつけてみました。

「私は近くから近くに引っ越そうと思っているのですが、そういう引っ越しをされる方って多いのですか?」

この質問への不動産会社の方々の反応は、「こんなことを聞いてくるなんて、すごく意外」という感じのものでした。

「このようなことを考えないのだな」と思い、また「なぜ考えないのだろうか」と思いました。

よくよく店舗の中を見渡してみたところ、お客様が次から次にいらっしゃっていました。

たしかにこういう店舗なら、「わざわざお客様に転居理由を聞かなくても、条件に合った店舗の中にある不動産のリストを次から次に見せていけば、どこかが当たるだろう」という成功体験を営業自身が体で覚えてしまっているのではないか、という仮説を立てました。

 

自分自身が五感で体感する

私の普段のお客様の中でも、あるいは生活の場面で自分がモノやサービスを購入する際に感じるのは、集客に困っていない会社でずっと営業をされていた方というのは、そういうことをあまり詳しく聞いてこないということです。

業界順位で言うと、いちばんヒアリングをしっかりとしてくるのは、意外と、シェア1位より業界2番手の会社の営業であることもあるという印象があります。上位の会社をひっくり返そうという明確な意図や目標がある2位の会社の方が、ブランドや実績に守られている1位よりも、執念深く質問をしてこられる場合が多いのでしょう。

大事なのは、このようなことをなるべく多く、自分自身が五感で体験するということです。

 

再び先ほどの引越しの話を続けます。引越しをする時には荷物を運ぶ必要があります。

そこでも、また引越し会社さんに何社か問合せをして、同じ日に三社来ていただきました。

一社目、二社目とも、いくつか簡単な質問をされて、それに答えたら見積もりを出してくださり、「じゃあ、検討よろしくお願いします」と言って帰っていきました。

そして三社目。営業や接客をすごくしっかりされていることで有名な会社さんです。

その会社の営業の方は、初めて、引越しについての簡単な質問をするだけではなく「家の中を見せていただけますか?」と言ってすみずみまでご覧になりました。

この家にはどういう荷物があるのか、どういうタイプの引越しなのか、ということを見ようとされたんだと思います。

その営業の方は、さらに、「既に他の会社には会われてますよね?当社の見積もりと比べていかがでしたか?」と聞いてこられました。
これも興味深い体験でした。

 

「当たり前になっていること」に潜むヒント

このようにいろいろと観察していくと、自分の営業活動に対する振り返りになります。

自分自身の営業活動を磨こうと思うときに、「当たり前になっていること」にすごくヒントがあるのではないか。

要は、当たり前にやっていることもあれば、当たり前にやらないこともあり、そういったことに改善のヒントがあるということです。

日常生活の中で何かのサービスを受けるときに、「何社かの中から選ぶ」という体験をしていくと、ものすごく気づきが多いのです。

先ほど相見積もりの購買について話をしましたが、逆に、店舗に行くタイプの買い物は、わりと同じ所に行くことが多いです。

なぜかというと、店舗には「売場作り」というものがあり、その店舗でモノを売る時の売り場のつくり方というのは、仮説の検証やPDCAが回されているはずだからです。

同じ店舗に一週間、二週間とタイミングをずらして行くだけで、かなり売り場の様子が変わっていたりします。

「この時期はこういう動きがあるから、このようなPOPが貼ってあるのだな」などという視点で見ていくと、そこにおける施策の変化というのが、お客様に対する訴求と紐付いていることがわかります。

色々なところを回って、その間に比較をするという観点もあるのですが、ひとつ、皆様の近くのスーパーでもいいので定点観測のように同じ店舗に何回も何回も行って、その違いや、何が変わっているのかということに注目していくと、お客様に来ていただくための理由がヒントになったりします。

 


営業やマーケティングに関わる仕事をしていらっしゃる方は、ぜひ自分がお客様の側になって、何社か比較をして買うという体験をしてみたり、お客様に来ていただくために仮説検証を繰り返されてる現場へ何回か行ってみるなど、いろいろ観察していただくと、ヒントになる情報がたくさんあるはずです。

 

TORiX株式会社
代表取締役 高橋浩一

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